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ウルトラ・ダラー
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手嶋 龍一著
税込価格:
¥1,575
(本体 : ¥1,500)
出版 : 新潮社
サイズ : 20cm / 334p
ISBN : 4-10-382303-8
発行年月 : 2006.3
利用対象 : 一般
出荷可能時間:
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コメント・書評 |
期待通りの面白さと、不気味さを持つスリラー
yukkiebeer
May 1, 2006 7:38:28 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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北朝鮮が密かに印刷を進める精巧な偽100ドル札、通称「ウルトラ・ダラー」。その製作には日本から拉致された印刷工や密輸された印刷機器が絡んでいる。BBCの東京特派員スティーブン・ブラッドレーは、日本の外交当局や米国諜報機関と連絡をとりながら、偽米ドル札の背後にある陰謀を追うのだが…。
元NHKワシントン支局長が書いた政治スリラー小説です。 今から10年以上前に同じ著者の「一九九一年・日本の敗北」(新潮社)を読みましたが、湾岸戦争をめぐって関係者たちがいかに行動したのか、NHKも含め通常のメディアではなかなか明かされそうもない裏舞台を描いていて、そのあまりにも緊迫感に満ち満ちた内容に驚嘆と興奮を強く覚えたものです。あの本はノンフィクションとして出版されたものでしたが、にわかには信じがたいような裏事情にまで踏み込んで書かれていて、時に眉に唾しながら頁を繰ったものです。
今回は最初からドキュメント・ノベルと銘打ち、香港やシンガポール、ジュネーブやパリなど世界各地に舞台を移しながら、中国やウクライナまで巻き込んだ壮大な諜報合戦が繰り広げられます。 書かれていることの多くにはモデルとなった現実の事件や企業があることが透けて見え、小説とはいえ現代国際政治の妖気ただよう様がひしひしと伝わってきます。一気呵成に読みました。
小説は「ウルトラ・ダラー」という偽札工作の裏に、東アジアの安全保障がかかわっていることをやがて指摘していきます。北朝鮮がなぜ偽ドルを大量に刷るのか、そのドルで購うものが何なのか、そして北朝鮮がそれを買うことを密かに後押しする第三国とは。 そのスケールの大きさと、その不気味な国際社会の中で暮らさざるを得ない我が身を思い、背中に冷たいものが流れる思いがしました。 |
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