コメント・書評 |
男だけでなく、女も、人間として
オクヤマメグミ
Apr 27, 2006 6:16:13 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★★★
|
初版は昭和56年だという。 冒頭で著者は『この本の中で語っているのは、かつての男の常識とされていたものである』と記しているが、この本を手に取った私が今いるのは、その当時から二十数年後。 経済状態や意識の変化など大きく変わったものはあるけれど、著者の作法はちっとも色あせない。 そもそも女である私が『男の作法』なんて読んでどうするのだ…という感じだが、以前『人間というもの』という著者の作を読んで目からウロコが落ちた。 なのでタイトルに関係なく、本書も読んでみることにした。 仕事や食事、家族など項目に分かれて著者の言葉で語られている。 項目ごとに添えられている蕎麦や鮨の食べ方も楽しい。 中でもすきやきの食べ方は興味深かった。 人生は無限ではない。 生まれた瞬間から、死はその先に存在する。 その事を心に置いて、人生を生きるのが望ましいという。 意識するかしないかで、人生は変わる。 『現代では寿命が延びて、死ぬということについてあまり考えなくなった。 侍の時代では絶えず死が側にあったから、それを踏まえて日々を生きていた。』 歴史を遡って例えを出すのも分かりやすかった。 特に、『今の若い人はプロセスを大切にしない』という箇所では情けないけど思い当たるフシが多々あった。 すぐに結果を求めようとする私たち。 何も全てが結果に直結しているわけではない。 その間にある、一見無駄に見えるひとつひとつがプロセスなのだ。 男に限らず、「人間の作法」ともいえる1冊。 |
|
|
| 現在の投票
はい:3人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|