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エンド・ゲーム  常野物語

エンド・ゲーム(集英社) 恩田 陸著
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
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出版 : 集英社
サイズ : 20cm / 324p
ISBN : 4-08-774791-3
発行年月 : 2006.1
利用対象 : 一般

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内容説明

「裏返さ」なければ「裏返される」。裏返されたら、どうなる? 正体不明の「あれ」と戦い続けてきた一家。最後のプレイヤーとなった娘が誘い込まれたのは、罠と噓の迷宮だった…。

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コメント・書評

裏返されたら、どうなる?
kou
Apr 19, 2006 10:37:00 PM
評価 ( マーク )
★★★

拝島瑛子の夫で時子の父親である男が裏返されて消えてから10数年がたった頃、瑛子が意識不明の状態となる。母もついに裏返されてしまったのか?人の中に紛れ込み、自在に姿を変えて突然現れる「あれ」。即座に裏返さなければ、こちらが裏返される。そんな正体不明の存在と戦い続けてきた拝島家の最後の一人となった時子は、父親が残したメモにある電話番号に連絡を取る。そして時子の前に現れたのは、「洗濯屋」と称する青年・火浦だった。

『光の帝国−常野物語』に収録されている『オセロ・ゲーム』の続編というか、本編にして完結編です。
「常野物語」は、この『エンド・ゲーム』に加えて『光の帝国』『蒲公英草子』の3作。「常野」という、人にはない不思議な力を持つ一族の過去から現在、未来にわたる様々な物語に、この副題が付いています。
本作は、謎の存在と「裏返す/裏返される」という戦いを連綿と繰り広げてきた拝島家の最後のひとりとなった娘・時子が主人公です。
読んでみての感想は、とにかくサクサク読めたなーというのが第一印象。
本当にオセロのよう。読めば読むほど、白だと思っていたものが黒になり、それがまた白になり…というように展開して行きます。
そもそも「常野」の一族は“権力への志向を持たず、穏やかで知的な一族”とされてきていたのですが、このお話に登場する人たちは、みんなもっと生々しい感じがしました。
そもそもこの「裏返す」という行為、「あれ」を察知する能力自体に、彼等の人生における“影”?強い恐怖や悔恨、不安などが色濃く結びついているので、それがリアルに前面に出てきているんですね。だからちょっと“おや?”という印象。常野一族のまた違った側面を見せてもらったような、彼等も人間なのだという部分を見たような気がしました。
結末は…こうなったかあ。火浦も時子も結構気に入っているので、まあいいのですが、これから常野は、そして人類はどこへ向かってゆくのでしょう?
『光の帝国』の中でも、これまで「薄く在野に散る」を不文律としていた一族が集結してきていたりして、この先の行く先がとても気になります。
あともうひとつ、あの「一時待避所」で、「帰らなくちゃ」と言っていた少年は誰だったのでしょう? 気になります。
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