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職業外伝
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コメント・書評 |
「ああ,こういう職業もあったんだなぁ,人間って面白いなぁ」とシミジミできる本
SnakeHole
Feb 9, 2006 6:03:55 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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数年前になるが,仲間数十人で屋形船を借り切り隅田川で舟遊びと洒落込んだことがあった。オレに限れば屋形船に乗ったのはそれが三度目,季節も春と秋を経験し,生意気にも「もう屋形船はいいかな」と思っていた……んだけどねあなた,「この国で『絶滅寸前の職業』の人々に話を聞いてまわった」というこのノンフィクションの中に,その時点で東京には4人(日本全国で5人)しか残っていない幇間の一人,悠玄亭玉八を呼んで屋形船の停泊時間にその芸を見せてもらう話が出てくるのだ。 幇間芸と言ってどんなことをやるのが想像のつく人は稀だろう(と知ったかぶるオレもこの本で初めて知ったんだけどね)。著者によれば,30人ほどの客が飲み食いを始めた船の中,玉八は楽屋もないところで見事に(忍者のように,だそうな)気配を消していて,いつの間にかマイクを手に取って隅田川のガイドを始めた。自分の肌襦袢の裏を見せて笑いを取り(所謂48手が描いてある),船が停泊地点で止まるとおもむろに三味線を取り出しつま弾きながら世相漫談,都々逸など。歌舞伎役者の声帯模写から政治家,有名人などの物まね,日本舞踊を取り入れた所作事でエッチな未亡人を演じ,房事が過ぎる新婚夫婦の屏風芸,短い落語を一席挿んで「深川」,「奴さん」などの手踊りでやんやの喝采を受け,気がつくとまた気配を消して船は動き出していたという。ね,ね,これ見てみたいでしょ? この幇間の他に取り上げられている職業は縁日などに出る飴細工師,自転車に乗ってやってくる紙芝居屋,銭湯絵師,見世物小屋に俗曲師,彫り師に真剣師にへび屋といった方々……。え,へび屋って何だって? へび屋はへび屋なんだがな……。判らなければGoogleで「黒田救命堂」のサイトを探してみてください。とにかく「ああ,こういう職業もあったんだなぁ,人間って面白いなぁ」とシミジミできること請け合いの一冊であります。 |
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