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生命最初の30億年
地球に刻まれた進化の足跡

生命最初の30億年(紀伊國屋書店) アンドルー・H.ノール著
斉藤 隆央訳
税込価格: ¥2,940 (本体 : ¥2,800)
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出版 : 紀伊國屋書店
サイズ : 20cm / 390p
ISBN : 4-314-00988-8
発行年月 : 2005.7
利用対象 : 一般

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内容説明

地球生命史の「空白期間」…最初の30億年ほど、謎に満ちた生命進化のドラマはない! これまで語られてこなかった、「地球生命史最初の30億年」を、「世界で屈指」の古生物学者がスケッチする。

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コメント・書評

恐竜よりもずっと以前の生物たちの目立たなくともなくてはならなかった歴史
Skywriter
Jan 26, 2006 11:50:52 PM
評価 ( マーク )
★★★★★

 古生物といえば、やはり主役は恐竜であろう。私も子供の頃から恐竜が好きで、科学博物館に連れて行ってもらったり、児童書を読んでもらった記憶がある。その後熱心な恐竜ファンになったわけではないにしても、恐竜展があったりするとワクワクして覗きにいってしまう。
 恐竜以外の古生物のヒーローといったら、三葉虫やウミサソリ、アンモナイトといったあたりであろうか。そこにアノマロカリスのようなカンブリア紀の怪物たちを加えたら十分だろうか。
 しかしながら、カンブリア紀に多様なデザインをもつ生物が発生してから今までの期間は、生命の歴史にとっては非常に短い時間に過ぎない。多細胞生物が発生する、そのもっと前には気が遠くなるほど長い細菌たちの歴史があるのだ。
 考えてみれば細菌は可哀相な存在である。生命の誕生について語られる際にはRNAワールドだのたんぱく質の世界だの、果ては宇宙空間での有機合成の話まで遡ってしまうのに、一旦誕生してしまった後を語ると途端に細菌の時代を大急ぎで通り抜けて、(たいていは一目散に)恐竜の時代まで行ってしまうのである。これほど彼らにとって不条理なこともあるまい。
 そんな不遇な細菌たちにも日の目を浴びる日がきた。本当に日光に当たったら死んでしまうのだけれども。地球が誕生してからカンブリア紀の爆発的な生命進化までの通史である。生命40億年の歴史の大部分を占める細菌だけの世界。そこにも多くの奇跡とドラマがあったことがわかってとても面白い。話題も豊富で、興味をかきたてられる。火星に生物はいるのか(あるいはいたのか)を知るのに細菌の時代を解き明かすテクニックが使える。あるいは、細菌の活動から全球凍結といった地球の激動の歴史を垣間見ることができる。そんな記述だけでも楽しむことができる。古の時代に思いを馳せて楽しめる、そんな一冊である。
 なお、この本を読んで面白いと思った方には以下の本もお勧めである。
『生命40億年全史』
 生命の40億年の歴史を一冊で語ってしまおうという大変な意欲作。説明の羅列に終始せず、実に面白くまとめ上げたのはみごと。
『三葉虫の謎』
 三葉虫学者たるリチャード・フォーティによる、一冊丸々三葉虫の本。三葉虫もさまざまなバリエーションを持った生物だったのだと実感させられる。
『カンブリア紀の怪物たち』
 バージェス頁岩でカンブリア紀生物進化を発見したサイモン・コンウェイ・モリスによるカンブリア紀の奇妙な生物の紹介。こんなのがいたのかと絵を見るだけでも楽しめる。
『共生生命体の30億年』
 ミトコンドリアや葉緑体が共生によって細胞に取り込まれたとするリン・マーギュリスの著。遺伝子進化とは異なる進化のあり方が面白い。
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