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国家の自縛

国家の自縛(産経新聞出版) 佐藤 優著
斎藤 勉聞き手
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
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出版 : 産経新聞出版
発売 : 扶桑社
サイズ : 20cm / 239p
ISBN : 4-594-05023-9
発行年月 : 2005.9
利用対象 : 一般

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内容説明

外務省が切り捨てた異能の外交官佐藤優が、外交の舞台裏から国家戦略まですべてを明かす。05年3月新潮社刊「国家の罠」の続編。

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コメント・書評

ロシア人の政治観
喜八
Dec 31, 2005 11:48:59 AM
評価 ( マーク )
★★★★★

 休職中の外務省職員佐藤優さんの社会復帰第2作です。
 佐藤優氏は2002年05月に背任・偽計業務妨害の容疑で逮捕され、512日間にわたり拘留されました。2005年02月執行猶予付き有罪判決を受けましたが即時控訴。保釈後に出版された『国家の罠』新潮社(2005)が一躍ベストセラーとなりました。続く本書『国家の自縄』産経新聞出版(2005)では産経新聞斉藤勉記者との対談が収録されています。
 話題は外交・靖国問題・ネオコン・『神皇正統記』・女帝論など多岐にわたります。正直なところ一般教養・基礎知識が徹底的に不足している私(喜八)には「ついていくのが難しい」内容です(汗)。それでも「なるほど」と思わされる部分はいくつもありました。
 たとえばロシア人の政治観を語っている箇所(16頁)。佐藤氏によると「ロシア人の政治に関する感覚、選挙に関する感覚は日本人と違う」。ロシアでは「候補者っていうのは自分たちと関係ないところから二人か三人降ってくる」。そして候補者たちは「悪い奴と、うんと悪い奴と、とんでもない奴」であり「その三人の中で悪い奴を選ぶっていうのが選挙」だというのです。
 佐藤氏のいわれる通りであるなら、ロシア人はきわめて健全な政治観を持っています(笑)。それに比べて我が日本の同胞には「有権者が黙っていても政治家はそこそこやってくれるだろう。だから誰が当選しても同じ」なんていう意識の方が多いように思われます。これではお人好しに過ぎますし、きわめて危険でもあります。どこの国でも政治家というのは勝手にやらせておくと急速に悪くなるからです。これは世界的な常識ではないでしょうか。
 近年、日本では国政選挙・地方選挙ともに投票率が低いのが当たり前のようになってきました。これも危険な兆候です。棄権は「悪い奴と、うんと悪い奴と、とんでもない奴」らに白紙状態の手形を譲渡するのと同じくらい馬鹿げた行為でしょう。ここはロシア人に習って「とんでもない奴とうんと悪い奴をはずすために投票に行く」というプラグマティックな意識を広めたいものです。
 「お人好し」といえば『国家の自縄』には「イスラエル随一のロシア専門家、ゴロデツキー・テルアビブ大教授から聞いた話」として次のような記述もあります(120頁)。
《かつてスターリンは「ロシア人はお人好しである。ただし、そのお人好しは、子供と動物に対してしか発揮されない」と述べたと言います。》
 独裁者ヨシフ・スターリンは大嫌いです。けれども上の言葉には大いに同意します。日本人もかくありたいものだ、と私は思います。過酷な国際政治の場において「お人好し」であり続けるのは、犯罪的といえるほど愚かしいことなのですから・・・。
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