ほとんど記憶のない女 のお求めはビーケーワンで。2/29まで全品国内送料無料。 

bk1 オンライン書店ビーケーワン

送料無料キャンペーン10,000円以上(税抜)、30,000円以上(税抜)、50,000円以上(税抜)購入でもれなくポイント進呈!寄付コースもあります

> トップ商品詳細 > 書評詳細

-

ほとんど記憶のない女

ほとんど記憶のない女(白水社) リディア・デイヴィス著
岸本 佐知子訳
税込価格: ¥1,995 (本体 : ¥1,900)
bk1ポイント倶楽部P 19ポイント(1%進呈)
国内送料無料でお届けできます
出版 : 白水社
サイズ : 20cm / 197p
ISBN : 4-560-02735-8
発行年月 : 2005.11
利用対象 : 一般

出荷可能時間: 取り寄せ

(?) 出荷までに要する日数について
(?) 配達方法について

> 収録作品一覧へ
-
-
この本を 冊買う



10冊以上買う
(?) お困りの方
-
-
在庫切れ等により、
手配できない場合がございます

内容説明

「12人の女が住む街に、13人目の女がいた…」 悪夢的ショート・ショートからリアルな超私小説まで、ちょっとひねくれたあなたに贈る51の短編。

ソーシャルブックマーク


JavaScriptがオフの場合にはご利用いただけません。
(SBMって?)

コメント・書評

圧縮された豊穣な物語
コモンセンス
Dec 7, 2005 6:29:39 PM
評価 ( マーク )
★★★★

 リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』(岸本佐和子訳、白水社)には51の短篇小説が収められている。本文が190頁足らずの本なので、一つ一つの話はとても短い。超短篇小説といった方がいいだろう。しかし、そこには豊穣な物語が含まれている。たとえば、冒頭の「十三人めの女」は一頁わずか八行の作品である。
 「十二人の女が住む街に、十三人めの女がいた。誰も彼女の存在を認めようとしなかった。手紙は彼女に届けられず、誰も彼女のことを語らず、誰も彼女のことを訊ねず、誰も彼女にパンを売らず、誰も彼女から物を買わず、誰も彼女と目を合わさず、誰も彼女の扉を叩かなかった。雨は彼女の上に降らず、陽は彼女の上に射さず、夕暮れは彼女に訪れず、夜は彼女を包まなかった。週は彼女の上を通りすぎず、年は彼女の上に明け暮れなかった。彼女の家に住所はなく、彼女の庭の草は刈られず、彼女の庭の小径は歩かれず、彼女の寝床は眠られず、彼女の食事は食べられず、彼女の服は着られなかった。そういったことのすべてにもかかわらず、彼女は人々の仕打ちを恨みもせず、その街に住みつづけた。」
 最後のワンセンテンスがすごい。「ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なるひとひらの雲」(佐々木信綱)の「ひとひらの雲」みたいに、すべての叙述が最後の一言のために、それに向かって整然と配置されているという感じ。「十三人め」というのが、イエス・キリストの十三人の使途のひとり、イスカリオテのユダを連想させることはいうまでもない。完全なる黙殺。いまふうに言えば、究極のいじめ。しかし、「そういったことのすべてにもかかわらず、彼女は人々の仕打ちを恨みもせず、その街に住みつづけた。」このワンセンテンスで、彼女の裏切り者のイメージは払拭され、いや、むしろ事態は逆転し、彼女は聖人の様相を帯びてくるのだ。
この書評はいいと思った・・・
 
現在の投票 はい:5人(100%)  いいえ:0人(0%)


書評ポータル

新着書評一覧