コメント・書評 |
「幽霊なんて信じない!」そんな人こそ楽しめるSF大作
いくら
Oct 2, 2005 3:11:34 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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本書がそんなに有名な作品だということは全く知らなかった私が、手に取るに至ったきっかけは、信頼できる友人のオススメ作品と小耳に挟んだからです。 そもそも翻訳物はどうにも苦手で、ハードSFなんて未知の世界だし、正直言って、読み始めて未来の科学技術に関する細かい説明が始まった時には「挫折するかも・・・」と思いました。でもここで諦めなくて本当に良かった!と心から思います。 人間には2通りのタイプがあると思う。不思議なことが起こるとそれを受け入れてしまう人と、納得できる解答を探そうとする人。平たく言うと幽霊を信じるか信じないか、の違いです。 勝手なイメージなのですが、SFは前者のタイプの人間が好んで読むジャンルかと思っていました。その認識は間違いかもしれません。 本書はとにかく「謎」がてんこもり。 そしてその謎を論理的かつ科学的に解明しようとする学者達の物語です。 一つ手掛かりを見つけたと思えば、新たな謎が見つかる。提示される謎が魅力的なのは当然ながら、学者達がさまざまな視点からアプローチし、それぞれにデータを積み上げていく過程が生き生きと書かれており、自分も一員になった気分で議論の行方を見守っていました。 そして、データがただのデータでは何の役に立たない所が現実的で面白かったです。 各専門機関から集められたデータを読み取り、それぞれに役に立つであろう情報を提供し、新たな方向性を見出す役割をになうハントの功績には、組織が効率よく最大の力を発揮する為のヒントが隠されているように思え、SFでありながらビジネス書を読んでいるようなお得な気分になりました。 ハントという心臓があることで、全身の血管に血が行き渡るかのごとく、情報が生きるのですね。 最後には真相が明らかになり、人間という存在の根源にまで言及しています。 生物でありながら、他の動物と明らかに一線を隔する私たち人間。 何故ここまで差が生まれたのか、不思議に思いはしても誰にも解けないであろう謎ですが、本書には一つの「答え」が書かれているように思います。 この物語は、どこまでが現実なのか・・・もしかしたら?!と思わせる筆力に感動です。 28年経った今でも、間違いなく最高傑作と呼べる一冊に出会えたことに感謝! |
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