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輝く断片
奇想コレクション
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コメント・書評 |
これなら、日本のエンタメ系大好き読者が喜ぶこと間違いなし。英語表記の名前を別にすれば、もう、そこにあるのは私たちの世界。スタージョンにSF作家の規定は邪魔だけかも
みーちゃん
Sep 19, 2005 9:25:40 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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ショーティとマイクル夫妻に遺産相続のチャンスが転がり込んだ。条件は二人の子育ての様子が伯母さんを満足させること。ただし、二人には子供が、ない・・・「取り替え子」、フリッツは政府機関で要職に就くマッチョタイプの大男。妻のアルマは優秀な24歳の看護婦。二人が公園で出合ったのは、一人の男が八人のチンピラに乱暴されている場面だった「ミドリザルとの情事」、エージェントのクリスが手に入れた原稿は、どこの出版社も手に入れたいと願っているシグ・ワイスの原稿だった。ところがその内容ときたら「旅する巖」。 新聞の日曜版付録に特殊記事を書くようになっていた俺の前に姿を現したのは、いつも学校で俺のことを気に掛けていてくれたヘンリーだった。20年ぶりに再会した昔馴染みに相手が嫌がる酒を飲ませながら男の生き方を教える俺に「君微笑めば」、気さくなマライクルの趣味は新聞をしっかり読むこと。そのマライクルに変調が起きた。活字を認識できなくなった彼は「ニュースの時間です」。 おれはビッグになりかかっているバンドのヴォーカル。難点は容貌。だから、イケメンやろうのラッチを殺した。キーボード担当のフォーンはあいつが居なくなっても、いつまでもラッチ、ラッチと騒ぎまくる。だから「マエストロを殺せ」、病院の無料クリニックの事務手続きを19年も続けるルウェリンは、同棲をしているアイヴィーからは、ルルとよばれていた。その暮らしは秘密だった。世間のことを何も知らない「ルウェリンの犯罪」、今まで女を抱いたこともない彼が自分の部屋に持ち帰ったのは体中から血を流している重傷の女。女の身体を点検しているうちに、死にそうな気配を見つけた彼は「輝く断片」。 各編の位置づけは大森望の解説に譲りましょう。他社から出るであろうスタージョン作品集もふくめて、実に丁寧な紹介がなされていて、今更、素人が何かを言えるようなものではないようです。その大森の言を借りれば、この本はSF作家に分類されるスタージョンの犯罪小説を集めたもの、ということになります。 なかでも、大森は表題作と、「マエストロを殺せ」の二編を傑作と位置づけますが、私は、「君微笑めば」と「ニュースの時間」「ルウェリンの犯罪」が好きです。さほどに評価が分かれるのは、まさにスタージョンの真骨頂でしょう。で、大森がこの小説集を編纂するにあたって、真っ先に収録を決めたのが「輝く断片」。次が、それと表裏一体の関係にある「ルウェリンの犯罪」で、次が「ニュースの時間」だそうです。この三作は異常心理サスペンスらしい。うーん、私って異常好き? 次が「君微笑めば」で、次が「マエストロを殺せ」の順だったようです。「取り替え子」「旅する巖」「君微笑めば」が本邦初訳。で、収録作品の特徴は「真面目すぎるゆえに、正常と異常の境界線をどうしようもなく踏み越えてしまう主人公たち」にある、ということなのですが、そこは読んで味わってください。 大胆なタッチとやさしい色使いの装画 松尾たいこ、装丁 阿部聡です。 |
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