コメント・書評 |
やはり、熊野の歴史も重かった。
カルバドス
Sep 6, 2005 2:18:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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今回の舞台となる熊野は、近年、世界的にその自然の美しさを認められたことから、これまで以上に多くの観光客が訪れるようになったと聞く。ずっと以前に旅をした私の記憶……深い緑の山々が、我々の全てを包み込んでくれるような、そんな錯覚さえ覚えたことを思い出す。熊野といえば八咫鴉といわれるくらい有名なので、日本サッカー協会のマークである三本足の鴉がすぐに浮かぶかも人も多いのではないだろうか。 その熊野を旅することになったタタル一行は、例によって歴史の真実を見付け出す。虐げられた人々、武力を誇示した有力者、そして朝廷の思惑……神話や伝説を当時の社会(勢力図)に重ね合わせた時、全ての意味が明らかになるのだ。 歴史の真実だけではなく、殺人事件の謎も解き明かされる。ただ、今回の殺人事件は、オマケのような感じだ。個人的には、たとえこのエピソードが無かったとしても、成功だったように思う。関係者が熊野出身者なので、地元の人間の熊野という土地に対する気持ちが分かると言えば分かるのだが。 自分自身が訪れた当時は、土地の名産品や美味しい食べ物を探すのに夢中で、本宮等の事前知識を仕入れようとしなかったし、成り立ちについて考えることもなかった。しかしこうしてタタルに説明されると、なるほどと頷ける部分が多い。頷くたびに、また行きたいという気持ちも強くなる。熊野の歴史の参考書として本書を片手に、改めて本宮等を巡りたい。きっと、歴史の重みを感じられるだろう。 |
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