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クドリャフカの順番
「十文字」事件

クドリャフカの順番(角川書店) 米澤 穂信著
税込価格: ¥1,680 (本体 : ¥1,600)
出版 : 角川書店
サイズ : 19cm / 314p
ISBN : 4-04-873618-3
発行年月 : 2005.6
利用対象 : 一般

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内容説明

待望の文化祭。そのとき学内では十文字と名乗る犯人による奇妙な連続盗難事件が起きていた。事件を解決して古典部の知名度を上げ、作りすぎた文集の完売を目指す仲間たちに後押しされて、奉太郎は事件の謎に挑むはめに…。

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コメント・書評

やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければならないことなら、手短に。
どーなつ
Sep 3, 2005 11:09:15 AM
評価 ( マーク )
★★★★

「氷菓」「愚者のエンドロール」と続く、古典部シリーズ第3弾です。
「氷菓」では、姉の策略なのか事の成り行きなのか、古典部へ入部することになる折木奉太郎。
廃部寸前と思いきや、豪農千反田家のご令嬢、千反田えるが諸事情により入部。おまけに、折木の友人、福部里志と井原麻耶香も入部する運びとなり、なぜか古典部は盛り上がってしまう。
やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければならないことなら、手短に——をモットーにしていた折木だが、千反田えるの好奇心に巻き込まれる形で古典部に纏わる文集「氷菓」の謎解きをするハメになる。
2作目「愚者のエンドロール」では未完のミステリー映画の結末探しをするという大役を仰せつかる。
そして本作「クドリャフカの順番」では、文化祭当日、十文字と名乗る犯人が奇妙な盗難を繰り返す。碁石、タロット、おたま。その後には犯行声明が残されていた。
手違いで、本来作る予定のうん倍も多く作成してしまった古典部の文集「氷菓」。
それをさばく為に、なんとかこの事件を解決するべく、奉太郎が立ち上がる。
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巻を増すごとに、キャラクターの魅力が際立ってきている。
今までは角川のライトノベル系の文庫本として刊行されていたのが、大判として発表されたことにもちょっと驚きだけれど、この方が読者層の幅が増えるので喜ばしい事なのかもしれない。
タイトルの「クドリャフカ」とは初めて宇宙に行った犬のことなのだそうだ。
興味を持ってネットで調べてみたけれど、結構悲しい運命を辿った犬。人間の勝手で、宇宙へ飛ばされ、二度と帰る事がなかった犬。最後まで人を信じ、再び会えることを願っていたクドリャフカ。
少し切なくなった。興味がある人は調べてみてください。私は自分が犬を飼っている身として、この事実は衝撃だったし、もっと広く多くの人に知られるべき真実だと思います。
どうしてこの犬がタイトルとなったのかというと、それは本編を読んでのお楽しみ。
この作品だけでも十分楽しめますが、ところどころに「氷菓事件」「女帝事件」という単語が出てくるので、過去の2作品を読破していた方がより楽しめる内容です。もちろん、あの女帝も登場しますし、今回は奉太郎のお姉さまが日本に帰っているというオマケつき。
今回も姉のちょっとした気まぐれが、事件解決への手助けとなります。
本編とは関係のないところでちょっとおもしろいのが、「わらしべ長者物語」(勝手に私が名づけてます)
折木が手に入れたペンがモトとなり、どんどんいろんな品へと姿を変えていきます。そして絶対いらないだろう、という「とある物」に品が変わった時、それが思わぬところで効力を発揮します。
「折木、なんでお前がそんなの持ってるんだ?」と、里志をはじめ皆が首を捻るのですが……。
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いつもはだいたい折木視点で物語が進行していたのですが、今回は4人同時進行でキャラの視点が変わって新鮮。
特に千反田さんなんかは、喋り方に個性が感じられました。やっぱお嬢様だな。
200冊という膨大な文集「氷菓」。古典部のメンバーは売り切る事ができるのでしょうか。
そして、誰かが部室にいなければ、という理由で文集販売にかこつけて一人安楽イス探偵をきどる奉太郎。
部室から出ず、メンバーが仕入れてくる情報だけで、見事「十文字」を名乗る犯人を捕まえることができるのでしょうか。
今まで以上に、エンタメ性に溢れていて、過去の作品のなかでもダントツ好きなお話です。
ぜひ読んでみて下さい★★
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