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プールサイド小景・静物  改版  新潮文庫

プールサイド小景・静物(新潮社) 庄野 潤三著
税込価格: ¥500 (本体 : ¥476)
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出版 : 新潮社
サイズ : 16cm / 318p
ISBN : 4-10-113901-6
発行年月 : 2002.5
利用対象 : 一般

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内容説明

【芥川賞(32(1954下半期))】

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コメント・書評

生活ということ
山口アキ
Jun 25, 2005 6:20:49 AM
評価 ( マーク )
★★★★★

この本のなかには生活があり、ほとんど生活しかなかった。この感想は、おそらくこの本を読んだ人の多くが感じるものではないかと思う。けれど、生活があるということは不思議なことだと思わせる小説だとも思う。
静物という話には夫婦と三人の子どもが描かれている。釣堀にいった話、父と長女の二人で映画を見た話、猪について聞いたことを父が子どもたちに喋る話、ぬいぐるみを取り合う話、逃げ出した蓑虫を見つける話。いくつもの挿話によってできている。何の変哲もない話ばかりだ。特別な感慨もない。
しかし、その変哲のない生活の裏には凄まじい悲劇が隠されている。それでも生活は小さな幸福に満ちて、慎ましやかな瞬間を続けている。そういう生活こそが生きるということなのだろうと、僕の中にじわりと染みこむものがあった。やはり、生活は不思議だ。
最後に、何の変哲もない生活を書くことで、一級品の小説を創りだしたことは驚くべきことだと、僕は思った。
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