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ダ・ヴィンチ・コード
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コメント・書評 |
バチカンの枢機卿の批判記事を新聞で見かけて、読む気になりました。
山野翔
Mar 20, 2005 9:23:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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第一声は「それなりに面白かった。」です。 飛び抜けた傑作とは言いませんが、良くできた佳作でした。 下巻の帯を見ると「トム・ハンクス主演にて2006年映画公開決定!」の文字が躍っていました。主人公探偵(実はハーヴァード大学教授 宗教象徴学専門)を彼が演じるのでしょうが、ちょっとイメージが違うような…。まあ、それより絵的には静かな(大クライマックス無し)で話が終了するので、監督は(脚本家は)一ひねり二ひねり、終わり方を工夫させねばならないでしょうね。 さて、内容ですが暗号解きがメーンで、しかもその暗号がレオナルドダヴィンチの絵画にまつわるもの。なかなかに興味を引かれます。『最後の晩餐』なんて下巻に複製が挟み込まれていますし、表紙は上下間とも『モナリザ』。これだけメジャーな作品を相手にした謎解きは読者を引きつけずにはおられません。 出だしのルーブル博物館やパリ・イギリスの風景描写、また適度に挟まれた活劇、そして探偵役さんとソフィー・ヌーブ(殺された被害者ルーブル美術館館長の美しく聡明な孫娘。何とフランス司法警察暗号解読官←できすぎ!)の淡い恋愛模様もベストセラーになる要素を(手順を)きっちり押さえています。上手い書き手だと思いました。 しかし、我々、無宗教の(一神教ではない)日本人には何の問題もありませんが、バチカンの枢機卿が怒るのも無理のない歴史ミステリーでした。ヨーロッパ・アメリカの思想的根幹をなすキリスト教の全否定とは言いませんが、大きな解釈変更を迫っている内容です。特にカトリック教会には確かに気に入らない内容でしょうね。 最後にこの本がヒットした最大の理由は『トリビアの泉』的雑学・蘊蓄の挟み込み方の上手さでしょうか? 知的好奇心を適度に刺激してくれます。難しすぎず、簡単すぎず。これを機会に私なんぞも少しキリスト教を勉強し直してみようかな、という気になりましたから。 蛇足として、娯楽小説だから別にいいんですけれど、話の展開がスムーズに流れすぎのきらい(そんなに都合良くいつも行くわけ!?)は若干感じました。小道具がときとして蘊蓄披露のためだけに使われている、と感じさせられる場面もありました。 まあ、ともかく楽しい一時を過ごす日曜日の読書にはもってこいでしょう。重い純文学は長期休暇中にじっくり読んで、じっくり人生について悩みましょう。これは読み終わった瞬間、心安らかに昼寝できます。
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