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ぼっけえ、きょうてえ  角川ホラー文庫

ぼっけえ、きょうてえ(角川書店) 岩井 志麻子著
税込価格: ¥500 (本体 : ¥476)
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出版 : 角川書店
サイズ : 15cm / 211p
ISBN : 4-04-359601-4
発行年月 : 2002.7
利用対象 : 一般

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コメント・書評

岩井節炸裂。
戸隠かれん
Feb 14, 2005 8:37:00 PM
評価 ( マーク )
★★★★★

 物語は、遊女の一人語りの口調で描かれていて、
 姿は出てこないがもう一人、話を聞いている客がいる設定。
 語り口調なので雰囲気がある。
 草木も眠る丑三つ時(とまではいかんだろうが)…
 静まりかえったほのぐらい部屋。
 ぼんやり灯った灯篭の、明かりに浮ぶ遊女とその客。
 ぽつりぽつりと身の上を、語る遊女のなまめかしくも恐ろしい影。
 その様子を隅の“ついたて”からそっと覗いているような、
 そんな感じ。
 
 この本は、表題作のほか、三つの短編が収録されている。
 有名な『ぼっけえ、きょうてえ』は先に触れた通りだが、
 そのほかの話も負けず劣らず、素晴らしい。
 雰囲気は抜群で、文章のセンスも良い。
 そして何より、風情がある。
 読み進めていけばいくほど、目の前に物語の情景が広がってくるのは、
 著者.岩井志麻子の繰る文の美しさによるものだからだと思う。

 あと、この表紙がいい。
 この『横櫛』という絵の遊女だか、花魁だか、
 それとも普通の女であるのか、そうでないのか。
 妖しい笑みを浮かべた顔色の悪い女のイメージがそのまんま、
 物語に登場してくるようで、薄気味悪ぃ(笑)。

 話自体よくできていて、
 この絵を彷彿とさせるものがあったからこその装丁だろうが、
 それ以上に、この絵の生み出す恐怖の効果は大きい。
 絵を見るだけで、この本を読む価値アリ。 
 とまで言えるのではないかと思う。
 
 『ぼっけえきょうてえ』は。
 岡山弁で『すごく、怖い』という意味とある。
 これが誰の台詞なのかは、読んでのおたのしみ。
 ちなみに。
 長崎田舎出身の戸隠に言わせれば、
 『ばり、おとろしか』
 と、なるのである。
この書評はいいと思った・・・
 
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