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自転車少年記
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コメント・書評 |
駆け抜けたのは、今日へ続く道
花の舟
Jan 13, 2005 12:32:00 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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実に25年という歳月を1冊の本に閉じ込めた長大な物語です。 4歳から29歳までの、昇平と草太の歩みを自転車を軸に、描いています。 ちょっと、時間があれば本の表紙を見てみて下さい。表の二人の少年が、昇平と草太で、裏表紙の背を向けた少年が、二人に中学時代から関わることとなった伸男であろうと思われます。この3人のトライアングルが、絶妙な関係で描かれています。
自転車に乗れるようになった4歳から始まるこの物語は、風を切るスピード感や流れゆく景色、汗、登り坂下り坂……、実際のそれらもふんだんに描かれていますし、何より、少年が大人になっていくさまが、自転車で走ることに重ね合わされていて、爽やかな作品になっています。 言葉にすれば平凡ですが、失敗、挫折、出会い、別離、恋、仕事……。 竹内氏は昇平と草太、伸男らに託して、人が生きていく上で遭遇し、選択しなければならないさまざまなポイントを、たくさん織り込んで飽きさせません。
昇平は昇平らしく自分の人生を走り、草太は、いくつもの現実の前に失望もし、選び取り、じっくりと前を見据え、伸男は好きなことに打ち込むことで、夢を実現させようとしています。 彼らからつながって、人と人との関係が広がっていくことも、竹内氏の考えかたがよく反映されていると思われます。
二段組、413ページという長い物語ですが、本の背に、“THE WIND AND THE BOYS”とあるように、風と少年たちが駆け抜けてゆくさまに見とれているうちに読み終わってしまいました。 |
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