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極短小説  新潮文庫

極短小説(新潮社) スティーヴ・モス編
ジョン・M.ダニエル編
浅倉 久志選訳
税込価格: ¥700 (本体 : ¥667)
出版 : 新潮社
サイズ : 16cm / 374p
ISBN : 4-10-203411-0
発行年月 : 2004.4
利用対象 : 一般

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コメント・書評

厳選されたジェリー・ビーンズみたいな。
ニガナ
Jul 30, 2004 7:01:00 PM
評価 ( マーク )
★★★★

五十五語で描かれた極短小説集。

この本の特徴その1は、表題の通り「極短い」というコトです。
見開きでイラストと物語りが1作ずつという構成になっているので、少しだけ何か読みたい気分の時に最適。訳者の浅倉久志さんが自ら条件を課し、原文を損なわないように短く訳したという努力や苦労が感じとれます。1作ごとに描かれているシンプルな和田誠さんのイラストも、内容と合っていてポストカードブックになっていても良かったかもしれません(予算があればの話ですかね)。

特徴その2は、一般に募集されたコンテストの入選作を集めた本だというコトです。
原書は2册出版されていて、本書はその2册の中から英語で読まないと分かりにくい作品などを切り捨てた全291作中の157作が収録されています。

プロが書いた(作品もある)小説の選集ではなく、一般人が書いた作品集で現在も募集されているらしい。となると、英語が得意であれば「自分も挑戦したい。」という野望も抱けるかもしれません。
けれど実際は「自分でも書けそうだなー。」なんてヌルイ作品はほとんどないので、そんな妄想を浮かべることもできないくらい完成度が高いと思いました。何度もふるいにかけられ生き残った強い個性のある作品ばかりなので、数が多くても飽きません。

恋愛、ミステリー、神話、パロディ…等の、あらゆる物語りが短いだけに「おみごとだなー。」と、読後に呆然としてしまいます。また、短いだけにサクサク読んでしまえるのですが、そんなふうに読んでしまうと、ある程度はカテゴリー分けされてるので混ざり合い、印象に残らないでしょう。

カラフルで、ぜんぶ違う味がする。けれど食べ続けると同じような味に感じてしまう、ジェリー・ビーンズみたいな感じ。食べようと思えばイッキ食いできるけど、楽しみは小分けにした方が味がよくわかるのです。

かなり難易度が高そうですが、今後コンテストに出品する猛者が現れてくれると楽しいと思います。まだ日本人の書いた入選作はないのですから。
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