 |
あの素晴らしい日ペンの美子ちゃんをもう一度
|
コメント・書評 |
雑誌裏表紙から愛を込めて
らせん
Jul 12, 2004 6:00:00 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★
|
今からひと昔前のこと。少女漫画雑誌の裏表紙に決まって掲載されていた、広告マンガ『日ペンの美子ちゃん』を覚えてますか? これは20代後半以上の女性なら懐かしさを禁じ得ない『日ペンの美子ちゃん』の、アレやコレやについて書かれた本です。
少女漫画雑誌をかなり長いこと愛読していた私でも、歴代の美子ちゃんが4人もいたとは知りませんでした。4代の美子ちゃんのうち、私がいちばん馴染み深いのは、やっぱり初代の美子ちゃん。日ペンで鍛えた字の上手さをひけらかすため、美子ちゃんは手紙はバンバン書くし、パーティーの招待状なんかもバンバン出して、なかなか華やかな私生活を送っています。字の上手さで捕まえた彼氏は多数いて、ファッションも実におしゃれ。たかが広告の人物にしてはキャラが立っていることに、今更ながら驚きます。そして、そんな美子ちゃんがふりまく「字が上手くなればあなたも(私みたいに)幸せになれるのよ〜ん」というポジティブなメッセージは、「努力すれば必ず報われる」という高度経済成長期の日本経済を思わせる、思想的突き抜けぶりで、ここにもひとつの時代の象徴を見る思いがしました。 その後3代続く美子ちゃんは、ライバルにワープロやパソコンが登場したこともあり、キャラはどんどん小粒になり、やがて広告そのものが消えてなくなったと…たかが広告されど広告。おたく的興味で手に取った本ですが、思いの外含蓄のある本でした。 巻中には、中村うさぎさん他のエッセイもあり、付録に美子ちゃんのシールがついていたりで、お得感あふれる本ですが、どういう訳か表紙が白いのには閉口しました。書店の店員さんも言っていましたが、これじゃすぐ手垢まみれになってしまいます。確かに平積みではパッと目をひく本ですが、長く手元に本を置いていきたい派としては、思わず躊躇する装丁なのが残念です。 |
|
|
| 現在の投票
はい:1人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|
|



|