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フューチャーマチック

フューチャーマチック(角川書店) ウィリアム・ギブスン著
浅倉 久志訳
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
出版 : 角川書店
サイズ : 19cm / 315p
ISBN : 4-04-791345-6
発行年月 : 2000.5
利用対象 : 一般

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内容説明

ドラッグの後遺症により、無限に重層するネットワークの中に情報群の特異点、結節点が見えるようになったレイニーは、1911年以来の巨大結節点を見てしまい、歴史の大変革がおこりつつあることを確信する。

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コメント・書評

人間の底力は未来も変わらない
nory
Jan 20, 2001 12:12:00 AM
評価 ( マーク )


 電脳世界と現実世界の融合やホログラムのヴァーチャルアイドル、ナノファックスなどは出てくるのだけれど、武器は銃やナイフだし、登場人物たちが個性的でじつに人間くさい。
 ネットランナーのレイニーが隠れている新宿地下通路のダンボールハウスには、ガンダムの模型を作り続ける老人がいる。道(タオ)に生きる殺し屋は『結果を予測してはいけない。いまという瞬間にとどまれ』と言う。時計に関してだけ圧倒的な能力を持つ少年シレンシオが、『フューチャーマチック』を探し出す。
 物語はいくつもの視点から語られ、それぞれの人生が描かれている。新宿とサンフランシスコが舞台になっているが、電脳世界ではその距離は存在しない。

 1911年以来の結節点が迫りつつあるのを感じることができる2人、レイニーとハーウッドはその歴史的大変革を操ろうとするのだが、まわりで巻き込まれている人間には何が起きているのかまったくわからない。ただのコマのひとつのように動いているだけだ。でもコマはコマなりに図太く生きている。押し流されながらも自分を見失わない。

 抑圧された歴史の中でも、テクノロジーが発達するであろう未来でも、結局主人公は人間であり、ひとりひとりがどう生きていくのかということが大切なのだと思う。
 この小説は人間の力強さが描かれていて、オプティミスティックな希望がある。未来への不安に対し、腰を据えて受け止めることができる底力を、人間は持っているのだと信じたい。
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