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チグリスとユーフラテス
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コメント・書評 |
生まれる理由と生きる意味。
那智黒飴
Oct 23, 2002 2:07:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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自分は何のために生まれたのだろうと、ふと思うことがある。 どれだけ人を好きになろうと、稼ごうと、素晴らしい作品を生もうと、生命の終わりは必ずやって来るし、形のあるものは必ず滅んでしまう。 思春期の頃、果てなく鬱々として、私は母に打ち明けてみたのだけれど、帰ってきたのは一言。 「アホかね」 人類が終焉を迎えようとする惑星、ナイン。そこに遺された「最後の子供」。 「子供」はコールドスリープにより命を保存していた人間を次々に蘇らせては問い掛ける。 「何のために生きるの?」 眠りにより、生きることの現実から逃れた人々に、老いさらばえた自分の姿を突きつけることによって。 生きることは無駄ではないのか? 何のために人は生まれ、生きるのか。 私達は生まれてくることについて、何一つ選べない。 死もまた意のままにはならない。 この本を読んでいると、あの思春期の不安を思い出す。 そして今ならこう答える。 そう頑なにならなくてもいい、と。 たとえ生命が制限された枠の中に閉じ込められていようとも、 いっそ居直って楽しんでしまえばしまえばいいんだと。 そして昔、私を一蹴した母親も、こう言いたかったんじゃないかなと。
「何のために生きる?」 答えの出ない問いだと思う。無理に引き出す質のものでもないと思う。 |
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