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不機嫌な果実  文春文庫

不機嫌な果実(文芸春秋) 林 真理子著
税込価格: ¥570 (本体 : ¥543)
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出版 : 文芸春秋
サイズ : 16cm / 342p
ISBN : 4-16-747621-5
発行年月 : 2001.1
利用対象 : 一般

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コメント・書評

「そうくるか!」の結末が良い。
絢子
Jul 27, 2002 4:52:00 AM
評価 ( マーク )
★★★★

はあ。今思い返すと何だったのか、あの日本あげての不倫ブーム。その発端を担ったのが、「失楽園」であり「不機嫌な果実」だった。当時10代だった私は、それだけ話題になるなら読んでおきたい、と思いつつも、読んでいるところを他人に見られたらかなり恥ずかしいんじゃないか、などと本気で考える純情さでもって、あの不倫ブームを乗り切った(と言うほど大げさなものではないが、まあ当時の心情としては)。
両方とも映画化されたりドラマ化されたり。私は「失楽園」の映画のほうはビデオで見たのだが、疲れきった中年の自分勝手な恋愛はいくら綺麗に描いてもなんの感動も起こさないように思った。なんと男性本位の恋愛よ、とも思った。「不機嫌な果実」はコメディタッチだと言うことを聞いて、ならばやはり読んでおこう、と手にとった。もう恥ずかしがってるような年でもないし。
夫とのセックスに満足できないからと、安全圏の昔の男と関係を再開してしまうだなんて、私には到底理解できなかったけれども、「付き合う男のレベルは下げられないわ」と言う心意気には共感できるところがあった。途中から若い音楽評論家が絡んできて、話は一気に面白くなる。私としては、どんでん返しのそれまたどんでん返しのラストという感じで意外な結末に思わず笑ってしまったのだが。変化を求める前に、今出来る努力を見つけよう、などと珍しく教訓めいたものまで感じてしまった。
ヒロインが何度か呟く「私って本当はついていない人間なんじゃないだろうか」という台詞も、読んでいるときには「何と甘ったれたことを」と眉をひそめたりしたのだが、つい最近これと全く同じ台詞を呟いている自分に気付いて思わず苦笑いしてしまった。「不倫小説」という枠を越えて女性が共鳴しやすい本だと思う。「不倫肯定派・否定派」なんてことをおいといて。
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