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いつかパラソルの下で
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コメント・書評 |
ルーツ(根っこ)を求めて
kumataro
Nov 15, 2009 10:34:34 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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いつかパラソルの下で 森絵都(もりえと) 角川書店
登場する3人きょうだいは、長男が28歳、長女が柏原野々さん、次女がこの物語の語り部である花さん23歳公務員です。3人の父親が達郎さんで、民間会社の部長さんでしたが、1年前に交通事故で死亡しています。父親はすでに亡くなっているのですが、厳格な人だったにもかかわらず、浮気をしていたのです。父親の絶倫話には笑いました。3人のこどもたちは、それが信じられないのです。 女性の性と心の動きがテーマのひとつになっています。いい本です。この本もまた今年読んでよかった1冊になりました。よくしゃべる家族です。会話形式で物語が進行していく形式になっています。母親は生存しています。母親は、夫の死後は病院通いが趣味になっていて、どうも新たな恋があるようです。人間の二面性について描かれています。127ページにある次女の同棲相手が、次女に言う別れのための意見には、わたしも共感しました。されど人の気持ちはいかようにでも変わっていくのです。各自、そのときそのとき自分の都合のいいように理屈をつくるだけです。 父親のふるさとである新潟県の佐渡が島へは高速船ではなく、フェリーで2時間半かけて行ってほしかった。おそらく作者は取材旅行で高速船を使用したのでしょう。小説の中では、ゆっくりのほうが、味わいがでます。時間の整合性にこだわる必要はないでしょう。 169ページ、こういうどんでんがえしのしかたもあるのかと感心しました。話のころがし方がうまい。 189ページ以降は、心理描写が重厚でとてもいい。ラスト近くで、夢はあきらめたときにかなうものだということを再確認したのです。
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