コメント・書評 |
女優のひとり旅
kumataro
Oct 28, 2009 8:50:18 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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インド旅行記1 北インド編 中谷美紀 幻冬舎文庫
女優さんによるインドひとり旅の記録です。わたしは作者をよくは存じ上げません。女優さんですが、記述は男性的です。昔、テレビで、とある映画監督が、女優と結婚するということは、男と結婚するようなものだとおっしゃったことを思い出しました。 日記形式による時系列的構成は読みにくい。その構成からさらに推敲(すいこう)を重ねて、本書の場合は柱を立てて、「食事」「寺院」「宗教」「物乞い」「ガンジス川」「数学」「ヨガ」「ダライ・ラマ」などに分類したほうが読みやすい。 読み始めは、女優のひとり旅に驚きました。付き人、スタッフ付き旅行ではありません。旅の目的はヨガ修行。そして、現地では魚も肉も食べない菜食主義です。映画「嫌われ松子の一生」の撮影を終えてのストレス解消のためのインド旅行です。 インドが100年ぐらい前まで、英国の植民地だったことをこの本を読んで初めて知りました。だからインドの言語は、英語圏なのかと納得しました。それから、建物、そして街路にもヨーロッパの風情が見受けられる理由がわかりました。読みながら自分もインドにいるような雰囲気にひたれる本です。読み始めは、作者がたいへん疲れており、読み手にまでその疲れが伝染してきます。後半部まできて感じたことは、作者の素(す)が見えてこないことです。作者は、素の自分をさらけださない人、おそらくご自分でも気づいていらっしゃらないのでしょうが、無意識に自分とは異なる旅人を演じているように感じました。防衛心の強い方です。この本と同時期に江國香織著「号泣する準備はできていた」を読んでいたのですが、号泣に登場する女性にこの作者をあてはめると、ぴったりくるのです。号泣… では、未婚、海外旅行好きの女性が登場します。最後に、この本のインド旅行は、「冒険」になっています。
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