コメント・書評 |
千葉の鴨川でもなく、ホルモンでもなく。
kumataro
Jul 8, 2009 10:50:31 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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鴨川ホルモー 万城目学(まきめまなぶ) 角川文庫
千葉県の鴨川で、ホルモンだと思っていました。この本を書店で見かけたのは、かれこれ5年ぐらい前のような気がします。同作者の「鹿男あをによし」を読んで、この本を読んでみることにしました。たいへん驚いたことは、最初にある絵の風景が、どこかで見た景色であり、すぐに京都下鴨神社へ行く途中に渡る橋あたりと気づき、鴨川は京都の鴨川であったことです。とても身近に感じました。数年前にこの本を読むことなく、最近、京都巡りを始めてから読むことになったことに縁を感じました。 ホルモーは小鬼たちを使った戦いを指し、主人公は京都大学学生の安部くんです。今年、奈良市へ二月堂のお水取りを見学に行ったとき、場違いな若いカップルがわたしたち夫婦の後ろにいました。有名企業の就職試験を受けたらしく、その話しぶりから京大生だなと推測しました。これは作者の体験なのか、作者は京大卒なのでしょう。 ばからしいといえば、ばからしい。学生さんたちのお遊びといえばそうだし、反面、新趣向を切り開いたとも評価できる。この本を読んでいると読者にも鬼が見えるようになります。ホルモーという叫びは、敗者にとっては、神さまー助けてーの意味だし、勝者にとっては、勝利の意味になります。勝負事というのは、勝つために勝ちを目指すのではなく、負けたらみじめだから、つまり負けたくないから勝ちにいくのです。 隠れたヒーローが楠木ふみさんです。糺(ただす)の森での戦いは、そこを先月訪れたばかりなので、読書しながら場面が目に浮かびます。同じく訪問した三十三間堂での戦いにも縁を感じます。Goodです。青春時代の人間同士のぶつかりあいを鬼たちにやってもらっています。見えてくるのは、女は強い。そして、正しい者は救われるということです。テレビゲームっぽいかな。いつか吉田神社にも行ってみよう。
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