 |
予想どおりに不合理
行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
|
|
ダン・アリエリー著
熊谷 淳子訳
税込価格:
¥1,890
(本体 : ¥1,800)
出版 : 早川書房
サイズ : 19cm / 345p
ISBN : 978-4-15-208979-3
発行年月 : 2008.11
利用対象 : 一般
出荷可能時間:
|
|
|
コメント・書評 |
ヒトの行いは不合理だけれど予想は可能。実験と検証も可能。
YO-SHI
Nov 28, 2008 9:50:24 AM
|
評価 ( ★マーク )
★★★★
|
これは、ためになる本を読んだ。著者はデューク大学の行動経済学の教授で、MITのメディアラボにも籍を置いている。不肖私は20数年前に経済学を学んだ者だが、「行動経済学」という研究分野のことを知らなかった。 古典的な経済学では「人は合理的に行動する」ことを前提に理論が構築されている。しかし、現実を見ると人の意思決定は合理的ではない。必要ではないものを買ってしまうことの何と多いことか。そこで行動経済学は、人は合理的に行動するという前提をなくし、いわば心理学の見地を取り入れ、人の振る舞いを基礎に置いた経済を研究するものだそうだ。
まずは、本書にあるちょっとした実験を紹介。日本でもハロウィンの行事が認知されるようになってきたが、著者がハロウィンの日に家にきた子どもに仕掛けた実験(イタズラ?)だ。キスチョコを3つ渡してこう言う「この他に、小さいスニッカーズをもらうのと、キスチョコ1個と交換に大きいスニッカーズをもらうのとどっちかいい?」 小さいスニッカーズは約30g、大きいのは約60g、キスチョコは約4.5gだ。合理的に考えれば、大きいスニッカーズとの交換が得策だ。でも..この子は一旦もらったキスチョコを手放すのが惜しかったのか、小さいスニッカーズを選んだ。「予想どおりに不合理」だ。 「子どもだから..」という理由付けをしてしまいがちだが、そうではない。比較のためにやった他の実験では子どもたちは、ちゃんと合理的な判断ができた。そして、何よりも同じような実験を大人(MITの学生が被験者になることが多い。頭の出来は保証付きだと言って差支えないだろう)を対象にしても結果は同じく不合理だ。そんな実験の数々が本書の中にはあふれ返っている。
実を言うと本書で紹介されている実験結果は、読者にとっても「予想どおり」だ。何となく普段の生活で感じている通りのことで「まさかそんな!」というものはなかった。しかし私は、本書が優れて示唆に富む本だと思う。 それは、私たちが思う「感じ」を本書はキチンと実験で証明し、その理由を分析しているからだ。理由が分かればうまく利用ができる。もっと大切なのは対策ができることだ。世の中には不合理な行動の結果の争いや悲劇も数多くある。著者はその対策にもいくつか言及しているが、実現することを希望する。そして、本書を多くの人にオススメする。
|
|
|
| 現在の投票
はい:10人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|
|



|