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スリースターズ
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コメント・書評 |
子どもたちの閉塞感を、時代を背景にうまく描いている。しかし、救いがない。
うっちー
Oct 2, 2008 9:38:08 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★
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中学生の女の子3人の物語なのだが、どうしようもない親、無責任な大人だらけの物語ともいえる。 弥生の親はお金持ちだが、すべてお金だけで解決しようとし、子どものことには全く無関心。愛弓の親は、貧しく、典型的なネグレクト。ついには、子ども一人を置き去りにし家出する。水晶の親は高学歴でインテリ。自分の敷いたレール以外は認めず、徹底的に子どもを管理し、「あなたのため」と称し、思い通りにさせようとする。家庭環境も性格も全く異なる、しかし、いずれも、満たされない思いをもったこの3人の女子中学生が、ケータイを通じて知り合い、その虚無感から、自殺を企て、そして、自爆テロリストになろうとする。 こう書けば、いかにも唐突に思えるストーリーだが、子どもたちの会話や行動の描写がリアルで、説得力があるので、自殺したくなる状況は理解できないではない。ただ、大人が大人なら、子どもも子どもで、視野が狭くて自分勝手。学校での友だちどうしの関係は、いかにも貧しい。 確かに子どもは「子ども時代」を生きるのだけれど、決して子どもだけで完結し生きるわけではない。そこには、見守ってくれる大人がいて、関わりを持ちつつ、成長するはずだ。けれど、あまりにどうしようもない大人しか、まわりにいないとき、子どもはどう成長していいのかわからず、虚無感でいっぱいになるだろう。大人は、たとえ、自分自身が満たされない状況にあっても、親なんだからという覚悟を持って、温かい気持ちで子どもを見守り、育てる~そんな当たり前のことが、難しい世の中なのか。 それでも、愛弓と水晶は、「生きる」ということを肯定し始めるようだが、弥生は、どうなるのか。作者は、果たしてこの物語の決着をどうつけようとしているのか。子どもたちにこの作品をどのようにどんな思いで、手渡そうとしているのか。それが見えない。そして、ザラザラ感だけが残る。 読者である子どもたちは、ここから、どう踏み出せばいいのか。なんとも、困惑してしまう物語だ。
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