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夜をゆく飛行機
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コメント・書評 |
性格はバラバラ。でもなぜか足並みが揃う家族。
YO-SHI
Sep 5, 2008 5:03:25 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★
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主人公の里々子(リリコ)は、商店街で酒屋を営む家族の末娘で高校生。彼女は上から有子(アリコ)、寿子(コトコ)、素子(モトコ)の3人の姉と両親がいる。その他に祖母や叔父・叔母など親戚も多くいて、正月には毎年どこかの家に集まって宴会をする。一時代前には普通にあった家族・親戚の在りようだ。 一時代前風なのは、家族で営む酒屋も同じだ。これは、1999年の秋からの約1年間の物語で、今から10年近く前とは言え、奥の暖簾の向こうに居間があって、ちゃぶ台が置いてあるような店は十分に時代遅れだろう。だから、近所にオシャレなショッピングセンターができると、ピタリと客足が途絶えてしまった。
こうした舞台の上で、事件が起きる。誰の身にも起きることではないが、誰の身に起きてもおかしくないような事件が。例えば、突然、叔母が病気で亡くなる、とか。その時、里々子の父(亡くなった叔母から見れば兄)が取った行動は..。常識的には考えられないことだが、その後の成り行きを見れば、それが父の性格をすごく良く表していたことがよく分かる。 性格の描写という点では、一家6人の性格が、セリフや小さなエピソードの積み重ねによって、くっきりと描かれている。そして、6人の性格はバラバラだ。これで、家族としてまとまるのかと心配なほどで、実際危うい場面もある。でもなぜか、気が付けば父の立てた方針で足並みが揃っている。「どうしようもなく家族は家族」という帯の惹句の通りだ。
それから、里々子について。彼女は、周囲の人の多くが気に入らない。姉たちの言動にイラつくし、姉の元恋人、義兄、元クラスメイトはキライだ。でもそれを口に出しては言わない。 また、家族の誰かが、1人で出かけたくない時に誘われるのは、決まって里々子。そんな時にも、イヤとかダメとか言えない。そんな彼女の「自分のなさ」にイライラする人もいるだろう。しかし、私はそれを、18才の女の子の素の姿なんだろうと思った。これから彼女も成長していくのだ。 |
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