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うえにはなあにしたにはなあに
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コメント・書評 |
空間の広がりと視点の移動がみごと!
うっちー
Jul 25, 2008 11:07:09 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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「もし、きみがもぐらだったら、うえには…」という問いかけで始まるこの絵本。 「うえには、なにがある? 土。土のうえにはなにがある?草。くさのうえには…」。こんな風に問いかけながら、話は進み、ページはめくられていく。視点はどんどん上に、そして、空間はぐんぐん広がって行く。その心地よさといったら! 土の中から、地上に出て、高く木の上に、そして空に昇り、月まで行く。その間、視線は上に向かうので、たとえば高い木の梢ごしに空が見えるなんていう画面はとても気持ちがいい。そして、月まで昇ると、今度は、逆に降下していく。 「つきのしたにはなにがある?雲。くものしたには…」。すなわち、今度は高いところから、下を俯瞰するという視点での画面になるのだ。そして、海にもぐり…。 私たちは、いつも地球の、ごく平面を移動するのみ。でも、下にも上にも空間は無限に近く存在している。そんなあたりまえのことに気づく。そして、また、こうして絵本に刺激されるだけで、想像の力が働き、心の中の空間はどんどん広がる。その喜び! こうした上下の空間移動の楽しさを表すのに、この絵本は、縦長の形にした。そして、めくりも、前半は、上から下に、後半は、下から上にめくらせるように工夫している。そうした工夫と絵のみごとさがあって始めて作者の意図が明確に伝わったのだ。 空も海の中も、繊細かつ大胆で美しい表現で魅せてくれる。すこし離れても、微妙な濃淡もしっかりと目に入る絵なので、子どもに問いかけながら、読み聞かせするのにもぴったりの絵本である。
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