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仏果を得ず

仏果を得ず(双葉社) 三浦 しをん著
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
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出版 : 双葉社
サイズ : 20cm / 284p
ISBN : 978-4-575-23594-4
発行年月 : 2007.11
利用対象 : 一般

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内容説明

“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春の物語。『小説推理』の連載に加筆修正し単行本化。

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コメント・書評

ありがとう三浦しをんさん。この作品のおかげで文楽に巡り会えることができました。
さあちゃん
Jan 29, 2008 12:35:13 AM
評価 ( マーク )
★★★★

  恥ずかしいことにもう何十年と日本人をやっていながら文楽を一度も観たことがない。勿論知ってはいる。しかしその知識は教科書で習った文字としての薄っぺらい物だった。この作品を読んだことで文楽について悟った訳ではない。ただほんの糸口をつかませて貰えただけだがそれで充分。この作品に出会えなければおそらく私は文楽に出会えずに一生を終えてしまったことだろう。
 高校生の時に文楽を観たことがきっかけとなり太夫になった健。彼が考えるのはただ義太夫として上手くなりたいという一心の文楽バカ。その彼の相三味線として選ばれたのは腕はよいが変人との噂も高い兎一郎。そんな二人が徐々に互いを認め合い信頼をよせていくのを軸として洒脱な師匠や兄弟子達や文楽好きな小学生の女の子や一目惚れしたその母親との物語がまさに文楽の演目と共に綴られていく。
 私みたいにへえ~文楽って三味線と義太夫さんがセットになってるんだあなんて知っている人からみたら失笑をかうような超ど素人でも充分に楽しめる作品だ。それどころかこれを呼んだら是非一度観てみたいと思った。今では古典だが文楽ができた当時は現代劇。いま私達が観ているテレビドラマみたいな物。時代背景は変わろうとも人の愛や憎しみは変わらない。それをどうやって自分の語りで伝えるのか。舞台の上でどうやって息を吹き込み蘇らせるのか。そんな文楽の世界に生きていこうとする健達の姿を熱情を持って清々しく描いている。
 それぞれ文楽の演目についても簡単な粗筋が紹介されているので素人でも判りやすい。是非一度舞台を観てみたいという気持ちにさせた作品である。
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