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武士道シックスティーン
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コメント・書評 |
いずれ武蔵か小次郎か。少女剣士ふたりの戦いがまぶしくも清々しい
つきこ
Nov 16, 2007 11:53:12 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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武道はスポーツではないと思っている。けれど勝ち負けはある。そして勝ち負けだけが全てでもない。何なのそのわかりにくさ???なのである。白黒つけることだけに慣れた未熟な人間には限りなく奥が深い。本書は著者初の”人が一人も死なない”エンターテイメントだそうです。そして主人公は未熟ここに極まれりというふたりの少女剣士。不敵な笑みが似合う兵法者を気取る女子高生・香織は太平の世に甦った剣鬼のごとく。その人物像がもうたまらなく変で滅茶苦茶楽しい。いずれ武蔵か小次郎か。彼女の前に立ち塞がる思いもよらぬ敵・早苗。貴様を斬る。だが斬れない。あらら一体いつになったら斬れるのだろう。
この、勝負は簡単につかないという辺りから物語は佳境に入ります。 勝ち負けだけが重要なわけではない。けれど勝ち負けはある。勝つことが全てなのだろうか。どうして戦うのだろう。本書に込められた意味は限りなく深く大きい。読後感はとても爽やかだ。 性差変われど猛々しさはそのままに、勝ちにいくだけならどうしようもない。女の子はもう充分強いし乱暴だ。どうしてまた女の子が主人公なのだろうと読む前は不満だった。けれど著者が目指したのはきっともっと新しい地平。本書では女子高生が武士道を語る。これからは武士道の時代という意見に賛成一票。けれどそれは五輪書のような古い衣を脱ぎ捨てて、これからの人に相応しく進化した新たなる武士道の形。そこに、どうか存分に戦う楽しさを知り、切り開いていって欲しいという、新しい時代への祈りにも似た思いを垣間見る。 己を見極めた少女剣士二人が存分に打ち合う姿は清々しい。そしてそんな爽快さを多くの人と分かち合えれば、新しい時代だろうが何だろうがきっと恐るるに足りず。
ハードボイルダーらしき著者が、一体どんな顔をして書いたのだろうと思わずにいられない、交互に語られる女子高生の一人称が最後までむず痒かった。けれどそのむず痒さもかえってクセになる、元気のいい女の子がチャンチャンバラバラやってるだけでも相当に楽しめる一冊です。 けれど著者はやっぱりハードボイルダーらしく男に優しい。男の子、かっこ良すぎです。
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