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いつか陽のあたる場所で

いつか陽のあたる場所で(新潮社) 乃南 アサ著
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
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出版 : 新潮社
サイズ : 20cm / 267p
ISBN : 978-4-10-371008-0
発行年月 : 2007.8
利用対象 : 一般

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内容説明

ご近所の噂話にビクリとし、警官の姿を見てはドキリとする。ワケあって下町は谷中で新生活を始めた芭子と綾香。2人に降りかかる霧はいつの日か晴れるのだろうか。新シリーズ登場。

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コメント・書評

気になる二人です
さあちゃん
Oct 26, 2007 12:48:14 AM
評価 ( マーク )
★★★★

  年齢も外見も似使わぬ芭子と綾香。「どんな関係?」と尋ねられると少し困ってしまう。なぜなら二人が知り合ったのは刑務所の中。前科ある二人が東京の下町で近所の噂話を恐れ警官の姿に訳もなくビクビクしながら精一杯生きていくそんな姿を描いたシリースである。
 芭子の罪は昏睡強盗。好きなホストに貢ぐため必死だった7年前の自分がまるで霧の中にいるようでぼんやりとしている。今考えてみても何が自分をそこまで追いつめたのかよく判らない。罪を犯すことにより自分のそれまでの人生をすべてを失い家族からは絶縁された。何であんなことをしたんだろうと考えない時はない。そして二度と繰り返さないためにも目立たずにひっそりと人並みのことを願う権利はないと思いながら生きている。
 一方の綾香の罪は殺人。10年間暴力をふるう夫に耐えてきたけどその暴力が自分の子供に向けられたときとうとう夫を刺してしまったのだ。私達は罪を償ったのだから未来に希望を持って生きていこうと自分の店を持つことを目標にパン職人になろうと頑張っている。陽気で明るい彼女だが刑務所にいたことを何気なくポロッと喋ってしまいそうで芭子をハラハラさせる。しかしこの友がいたからこそ刑務所をででから独りぼっちで頼れる人もいない生活を過ごしてこれたのだと思っている。
 これといって大きな事件が起こるわけでもない。毎日の生活を淡々と丁寧に描いている。芭子の臆病で世間を気にしながら落ち込んだりやるせなくなったり引きこもりになったりしながらそれでも春の気配に目覚める野の花のように少しずつ前を向いて生きていこうとする姿に思わず声援を送りたくなってくる。これから二人はどうなるのか。罪を償うということはどういうことなのか。とても気になる二人です。
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