 |
酔いがさめたら、うちに帰ろう。
|
コメント・書評 |
やるせない
nory
May 15, 2007 2:55:59 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★
|
カモちゃん。 戦場カメラマン。フリージャーナリスト。 西原理恵子と結婚し、ふたりの子供をもうけるも離婚。 アルコール依存で十回目の吐血のあと、精神病院のアルコール病棟に入院する。 これは、その入院中の体験を書いた本である。一応、「フィクションです」とあるが、大部分は実話だと思う。
結婚していたときから西原は、彼の心には大きく深い穴があるというようなことを書いていたが、その穴はどんなに石を投げ込んでみても底が見えないほど深かったようだ。母親がいくら言っても酒を飲み続け、血を吐き続け、あげくの果てに入院。 まわりの人間が愛と忍耐をもって救いたいと、どれだけ力を尽くしても飲んでしまう。自分でもこれが最後と決意しても飲んでしまう。その救いのなさに初めから胸がつぶれるような思いだった。
アルコール依存の治療はうまくいっていたのだが、そんな生活を繰り返してきた結果として癌になる。 やっぱり帰るところは家族のところだ。ボロボロになった元夫を、一緒に行きていこうと受け容れた西原の気持ちを考えると泣けてしょうがない。 本は妻が迎えにきたところで終わっているが、それから最後にみんなで過ごした日々は、まぎれもなく家族としてのそれだっただろう。苦しかっただろうが、しあわせだったと、私は信じる。
鴨志田穣。享年42歳。 |
|
|
| 現在の投票
はい:11人(92%)
いいえ:1人(8%) |
|
|
|
|



|