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図書館内乱
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有川 浩著
徒花 スクモイラスト
税込価格:
¥1,680
(本体 : ¥1,600)
出版 : メディアワークス
発売 : 角川書店
サイズ : 20cm / 355p
ISBN : 4-8402-3562-7
発行年月 : 2006.9
利用対象 : 一般
出荷可能時間:
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コメント・書評 |
2作目のむずかしさ
T.O.
Nov 28, 2006 12:47:20 AM
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評価 ( ★マーク )
★★★
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「図書館」と「戦闘」との取り合わせ、という意表をつく設定で人気を博した『図書館戦争』の続編です。関東図書隊に入隊し、その中の図書特殊部隊という戦闘職種に抜擢された主人公笠原郁が、彼女の同期生の、手塚光、柴崎麻子、そして上司の堂上教官、小牧教官ともども、本作品でも変わらず元気な姿を見せてくれます。今回は、この5人の中心メンバーそれぞれが、各章でスポットライトをあてられて、その私生活や図書隊入隊までのいきさつなどが紹介され、彼らがより一層近い存在となって描かれます。 前作を面白く堪能し、続きを読みたいと思っておりましたので、すぐさまこの続編も手にしました。 もっとも、前作は、設定がそもそも意表をついたものであり、その設定のもとで、次々と繰り出されるスリリングなストーリー展開に、あれよあれよと目を見張っているうちに終わってしまったところがあります。それだけに一層、続きを読みたい思いは募ったのですが、しかし、今回の続編では、その意表をつく設定は、すでに読む側には所与のものとしてありますから、その上でさらにハイテンションの展開を維持するのは、書く側としては若干難しかったのではないかと思います。意外性や刺激性は、2作目ともなると、どうしても読む側の感覚がマヒしてしまうところがあるだろうからです。本書を読んでいて、堂上教官が郁の頭を「よしよし」といった風にポンポンとたたく、という場面が何度も出てくるのを、ドラマのお決まりのパターンだな、と感じたり、またそれ以外にも、登場人物の言動が少し大仰あるいはワンパターンだと感じる場面が目に付いたのも、若干こちらがこの物語の世界に慣れすぎてしまって、余計なことに目が行ったからかなのでしょうか。そういうあたりが、前作よりは読んでいて気になり、いろんな意味で、この2作目は、前作よりはパワーダウンかな、と感じておりました。 ところが、本書を読み終えて本を閉じたとたん、じんわりと、「ああ、おもしろかったな」という気持ちになったのは、我ながら意外でした。これはおそらく、上にも書いたように、5人の中心人物の人となりが詳しく紹介されていて、前作よりもさらに、距離感を近くして描かれていたため、彼らをより身近に感じ、いつのまにか感情移入して読んでいたからなのではないかと思います。 こういう「設定の特殊性」で読ませる作品は、その緊迫感や疾風怒濤の展開をずっとキープし続けるのは難しいことだろうと思います。本書の最後にTo be continued.とあって、さらにこの話は続くようですが、このあとどのように読者を惹きつけていくのか、作者の力量に期待したいところです。 |
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