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風が強く吹いている
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三浦 しをん著
税込価格:
¥1,890
(本体 : ¥1,800)
出版 : 新潮社
サイズ : 20cm / 507p
ISBN : 978-4-10-454104-1
発行年月 : 2006.9
利用対象 : 一般
出荷可能時間:
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コメント・書評 |
巷で絶賛の作品ですが
T.O.
Nov 23, 2006 3:57:05 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★
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巷で絶賛の作品です。走ることが大好きで、でも、ある出来事のため、今では競技生活から遠ざかっている主人公走(かける)が、やはり走ることに情熱を燃やすハイジと出会い、無謀にも箱根駅伝出場を目指すという計画に、仲間とともに取り込まれていくというストーリーです。何のひねりも、どんでん返しもなく、主人公達は途中でいくつかの困難に直面しながらも、最後には予想通りの結末を迎えます。大きなサプライズのない展開ながら「読んでいて胸が熱くなる」「感動する」「それは作者の筆力のゆえだ」との感想が相次いで示されています。 私はこれまで、三浦しをんの本は、どちらかというとエッセイの方を好んで読んできました。彼女のエッセイは、文章に勢いとリズム感があり、語彙が豊富で、表現力も豊かで、心地よい読み物になっていると思います。これに対し、小説の方は、ファンタジーあるいはライトノベルの雰囲気を感じさせる作品はあるものの、それ以外の本格的な読み物となると、いまひとつ物足りなさを感じてきました。そんな中、今回の作品は多くの人が絶賛していましたので、期待して手にしました。 最初は、前評判が高かったせいか、少しばかり期待はずれかな、という気分でした。いざ読んでみるとやはり、ストーリー展開がなんだか漫画みたいで話がうますぎるんじゃないの、という思いがどうしても抜けなかったのです。ただそれでも、退屈というのではなく、話の続きが気になって、どんどん引っ張られていくところは確かにありました。そしていよいよ、評判の箱根駅伝の場面になると、さすがに読ませるものがありました。エッセイでも示される三浦しをんの表現力、文章力のなせる業なのでしょう。まさに「本領発揮」の感がありました。2箇所ほど、ひそかにジーンと涙ぐんだ箇所もありました。 三浦しをんはこれまでの作品を見ても、男同士の友情や信頼感を描くのは上手だと思います。今回のこの作品でも、ありえないと思えるストーリーを支えているのは、主人公やハイジをはじめとする10人の仲間達のキャラクターが上手に書き分けられていて、彼らがそれぞれ魅力的であること、そして、その彼らの互いの信頼関係に基づいたさわやかな人間関係がうまく描かれているからではないかと思います。 もっとも、男女の恋愛関係を描くのは、三浦しをんはいまひとつの感があります。今回も、葉奈ちゃんをめぐるやり取りの描き方は、物語の中心のテーマから外れたものであったとはいえ、やはりいまひとつのように思えました。 とはいえ、総じて読み終えたあとの読後感は悪くはありませんでした。絶賛ではないのですが、そこそこ楽しめた作品だったと思います。 |
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