 |
パズル・パレス
上
|
コメント・書評 |
暗号の居城
KU-
Aug 12, 2006 8:00:37 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★★
|
ダ・ヴィンチ・コードの著者のデビュー作。 謎に包まれた史上最大の諜報機関、NSAが対テロ対策として開発したスーパーコンピュータ「トランスレータ」は一般市民の通信全てをも監視可能にする。テロリストだけではなく、一般市民も監視可能な状況に憤った元スタッフが、解読不可能な暗号ソフト「デジタル・フォートレス」を楯にコンピュータの存在を公表せよと迫った。この暗号ソフトが一般に流布されれば、アメリカは無防備となり国家の危機に瀕してしまう。 暗号ソフトを「トランスレータ」で解読しようとするが、解読どころか、「トランスレータ」そのものの機能さえも麻痺してしまう。主人公達はソフトを凍結させるパスワードを求め暗号解読に挑む。 パスワードの手掛りを求めて、次から次へと展開するストーリーの緻密さやスピード感はダ・ヴィンチ・コードと通じるものがある。デビュー作とは思えない程の完成度で上下巻の量を感じさせず、どんどん読者をストーリーへと引き込んで行く。宗教が絡まない分、個人的にはこちらの方が読み易いし、好きである。 全ての通信を傍受可能なスーパーコンピュータはタイトルの「パズル・パレス」が意味するように、まさに暗号の居城だ。その威圧感が見事に描かれている。ここ十数年のうちに急速に広まった情報社会の象徴として、「トランスレータ」というスーパーコンピュータが物語の中に威圧的に存在し、暗号ソフト「デジタル・フォートレス」が脅威として存在する。いまこうしている間にも我々のプライバシーが覗かれていてもおかしくない。また世界中で国家やテロリスト達による情報戦争が繰り広げられているのではないか。そう思わせるようなリアルさがこの物語には描かれている。
|
|
|
| 現在の投票
はい:1人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|
|


|