 |
手塚貴晴+手塚由比建築カタログ
|
コメント・書評 |
突き抜けた爽快感の家
神楽坂
Aug 11, 2006 6:34:00 PM
|
評価 ( ★マーク )
★★★★★
|
これだけ建築ブームが続くと、安藤忠雄のような誰もが知るスター建築家はかえって出にくいのかもしれない。今や、一般の住宅雑誌にまで有名建築家が手がけた珍住宅があふれている。見た時は驚いても、それが建築家の個性として印象づけられることはない。 漠然とそう思っていたところ、過去数年に渡って気になっていたいくつかの住宅が、同じ建築家の設計だと知って感銘を受けた。それが、手塚貴晴&手塚由比夫妻である。 初めに見たのは、天井が空になったかのように見える家。次に、部屋の3方の窓を開けると壁も柱も無くなって天井が宙に浮いているような家。とどめは、平屋で屋根の上がリビングになっている家。これは、「渡辺篤史の建もの探訪」で見て仰天した。 最後の「屋根の家」は別格の奇抜さだとしても、手塚住宅がなぜこれほど印象に残ったかといえば、すべてに共通する独特の爽快感ゆえだろう。10枚ぐらいある引き戸を開け放つと、間仕切りや外壁が消えて無くなってしまう。これは、ほとんどの住宅に登場するギミックである。間違いなく彼らのスタイルだが、決して独善ではない。施主のライフスタイルを知るために打ち合わせを繰り返し、最良のプランを考えるという。「屋根の家」も、施主がよく屋根の上に出て食事をするという話に基づいた設計なのだ。そうした設計を行っているにも関わらず、もれなくこの爽快感が生まれるのは興味深い。 この本に登場するのは、どれもどこかの建築雑誌、住宅雑誌で紹介された作品だが、これまで、まとまって見られるものが無かった。雑誌に比べるとサイズは小さいが、豊富なカラー写真で爽快感を感じることは出来るはずだ。 |
|
|
| 現在の投票
はい:2人(100%)
いいえ:0人(0%) |
|
|
|
|


|