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ラスコーリニコフの日
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コメント・書評 |
揺れ動く悲しきテロリストの正体は
KU-
May 3, 2004 8:18:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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要人狙撃事件が発生。 異国から送り込まれた刺客の、たった1発の銃弾に、騒然となる警察上層部。 若き女性刑事は突出した勘で事件の黒幕へと近付いていく。 実際に起きた警察庁長官狙撃事件をモデルに現代史の裏側をリアルに描いている。 パチンコ店への拳銃発砲事件を機に女性刑事(知恵)は事件に巻き込まれていく。 彼女はそれがただの発砲事件ではなく、民族に絡む複雑な事情が根底にあると知る。 一方、幼い頃から国家によりスナイパーに育て上げられたコードネーム(エフゲニー)は日本に潜入し、日本人になりすます。 事件を動かす黒幕ラスコリーニコフからの指示は警察庁長官狙撃。 自らの生い立ちや自らに流れる血に心が揺れる。 知恵はやがてラスコリーニコフの正体へとたどり着く。 事実を隠そうとする警察上層部、公安部と所轄の摩擦、テロの背後にある国家を隠そうとする政治家に、その政治家の息子でありながら真実を暴こうとする検察。 実際の事件をモデルにしているだけでなく、作者の綿密な文章構成でどこまでがフィクションでどこからがノンフィクションなのかわからなくなる。 事件の裏には本当にこんなことがあったのかと思わせてしまうほどのリアルさ。 また、テロリストに育てられてしまった彼らの苦悩は読んでいて痛々しいほどだ。 まだ解決されていない警察庁長官狙撃事件。 日本が抱える複雑な民族の問題。 これらを上手く使いこなし、極上のエンターテイメントに仕上げている。 テロや拉致事件が表ざたになる中、 日本人はこれら民族や国家間の複雑な問題に真剣に取り組まなければならないのかもしれない。
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