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黒を纏う紫
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コメント・書評 |
テーブルの上には人生がある。
KU-
Feb 29, 2004 8:49:00 PM
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評価 ( ★マーク )
★★★★★
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「夜の都」東京。 派手なネオンや肌寒くなるような冷房。 日々消費されていくエネルギーは「特殊物質」によって支えられている。 溢れかえる移民たち。広がる闇賭博。テロを目論むカルト教団。 「特殊物質」を狙うカルト教団にそれを一掃しようとする日本政府に米軍、 それに便乗して「特殊物質」を売り大金を手にしようとする移民たち。 読んでいる間どこまでが現実でどこまでがフィクションかわからなくなるほどリアルに描かれている。 もしや日本の未来はこうなってしまうのではと恐怖すら覚える。 正直、今の膨大なエネルギーにのみ支えられている社会の脆さを痛感した。 特殊物質の運搬資格を持つ鶴見は、プールバーでマキというバンダの花の刺青を持つマキに出会い惹かれていく。 闇賭博を支配する楽園上海の会長と闇賭博でプレイするハスラーのドリーマーはマキの過去に関係しているらしい。絡み合う同じ刺青を持つ二人の移民の人生。 五條瑛という作家は男を書くのが上手いが、今回は今までの作品に無いほど女が出てくる。もともと移民を登場人物に持ってくることが上手い作家だが今回はその特徴を生かすためか、舞台を「夜の都」東京という近未来に設定されている。 ドリーマーは「テーブルの上には人生がある」と作中で語るが、見事に作品の中に登場人物の人生を書ききっている。 女が多く出てくるだけで無く、今まで以上にアクション、バイオレンス、エロスが満ち溢れた五條瑛の新境地が展開する。 陰謀小説好きのオジサン達にはたまらない一冊では無いだろうか。 |
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