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あらすじ
「大菩薩峠」
大菩薩峠の頂上、机竜之助は居合わせた老巡礼を一刀の下に切り捨てた。御岳山奉納試合で宇津木文之丞の命を奪った竜之助は、霧の御坂で剣陣を突破すると、力ずくで手篭めにした文之丞の妻、お浜を伴って江戸へと出奔する。文之丞の弟・兵馬は、仇の竜之助をついに見出し、果し合いを申し入れる。しかし竜之助は、兵馬に斬られてくれと懇願するお松を斬り捨て、一子・郁太郎を残し江戸を発ち、京へと向かう。
「大菩薩峠 竜神の巻」
京の島原で机竜之助と剣を交えた宇津木兵馬は、霧のなかで仇敵を見失う。彼が旅の途中で知り合った娘・お松はかつて大菩薩峠で竜之助に殺された老巡礼の孫娘だった。一方、竜之助はふとしたことから死んだお浜と瓜二つのお豊と知り合う。幕末の動乱に巻き込まれ盲目となった竜之助だったが、盲目となっても妖剣衰えず、再び兵馬と竜神の森にて対峙する。
「大菩薩峠 完結篇」
竜神の滝の断崖から落下した机竜之助はお豊の助けで伊豆大湊の材木小屋に匿われる。しかしお豊が廓に沈み、病に侵されてついに自害したと聞かされても、竜之助は少しも動揺せず、冷ややかだった。虚無僧姿に身をやつして東海道を東に向かう竜之助と、後を追う兵馬。笛吹川での最後の死闘の結末は…。
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