紙の本
考え方に「大いに」同意です!
2012/01/24 19:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
同年代の人間として、桑田さんの高校時代からずーっと見てきました。甲子園での活躍、ドラフト、怪我、メジャー挑戦、清原との比較...正直、あまりいいイメージは持っていなかった。多分に、「アンチ巨人」であるから、という理由もあるが、メディアによってつくられた(?)「ダーティ」なイメージが抜けなくて...
どちらかというと、不器用な清原の方に親近感を抱いていました。そんな中で本書を読み始めたのですが...世間にどう言われようと、どんなイメージで語られようと、彼の「野球」に対する思いが変わらない、野球を究極まで愛する姿勢に感動します。
本書を読んで、桑田投手の本心を垣間見ても、やはり、受け入れられる人とそうではない人に二分されるような気がします。科学的な考え方は野球においても人間関係においてもそうであるし、一方で「(野球の)神」という考え方も相当強烈に持っています。
が、桑田さんの信念は強い。野球人として、自分はどうあるべきなのか、というのを、ある意味客観的にも見れています。本書にも書かれていますが、信頼できる指導者に師事したことも大きいのでしょう。その中には、ご自身の父親も含まれています。
あまり書かれていませんが、逆に信用できない「大人」にも多く接しているようで、この辺が「二分」されるキャラクターをつくっている所以でしょうか...でも、もはやそれを超越した桑田真澄の存在があるように思えます。
たび重なる怪我、故障を克服した投手は、指導者として野球界に携わるべきです。そこは彼の考え方もあって、野球界の発展のためには「指導者の育成」を第一にあげていますが、そういう考えに今まで出会ったことはありません。確かに「自らの力」でのしあがる世界なのでしょうが、始めて野球に接する機会や、そこから興味関心を持つこと、能力を伸ばしていくこと、これには「指導力」が問われると思われます。
以前のように、「根性」至上主義ではなくなっているのでしょうが、他の競技に比べると、まだその根は残っているように思えます。自分も幼いころに父親にグローブ、バットを買ってもらったこと、キャッチボールをしたことを鮮明に覚えています。他のことは薄れていますが、これだけは鮮明に。だからこそ、(技術的な「指導者」には成り得ませんが)自分の子どもとも「野球」をしたい。そんな思いは強く持っています。
勝利や、金銭を求めるのはある意味当然のことだと思いますが、それが先に立っては野球をすること本来の楽しさが薄れてしまいます。メジャー移籍で大金が動くのもニュースになりますが、それは野球のダイナミックさとはちょっと意味合いが異なる。
負けても得るものがある。日々の努力の積み重ねはどこかで必ず実を結ぶ。それを実践してきた桑田投手が語るものあるから、一層重みがあります。
なにより、自分の中に大切にしているものを、力強く持ち続けることの大切さを本書から得られました。同年代として負けられません。引退してから大学院で勉強した著者の「本気」を感じて、刺激をいただきました。
「熱い」読後感を得られます。
【ことば】...どんなことでも本物に触れてみる、経験する、自分の目で見るということに勝ることはない...
ワイン、小説、歌舞伎、文化、歴史...これをしたことで野球がうまくなることはないが、自分の人生を豊かにすることで、人間として成長することで、必ず野球に影響してくる。こんな考えを持っている野球選手がいたとは!感動です。そう、無駄なことは何一つない。「本物」に触れることは、極めて大事なことだと思います。
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投稿者:あとむん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こうありたいと思い続けてきた姿。
社会に出る前に今一度心を整えるという意味で、いいタイミングで出逢えたと思う。
良い加減の努力。意義あることを意味ある範囲で
野球だけやっていればいいのか。新庄剛志のグローブもそう
試練に対してなにを思うか。
自分の意思で判断する。やり方それだけ?グローブの補給の仕方も網、送球、音、、
清原和博がいるなかでなにをどうすればいいのか。
声ひとつとってもそう。それは必要か?邪魔にならないか?思いやり?
踊り場の長さを知れ。
素晴らしい師。
背中でなにをだれに伝えられるだろうか。与えられるだろうか。
大事なのは起き上がること。51点以上をだるまさんと
和があるチームには「目に見えない力」が後押ししてくれる。
見方、視点はたくさんあるし、それらに触れるべき。
けどそのなかで自分の芯となるべきものはあるし、久しぶりにその芯に触れられた。
紙の本
スポーツ指導の教科書
2015/06/01 00:59
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投稿者:ヒロユキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら、野球はほとんどまともに見たことがないのですが、桑田真澄氏の考え方や生き方には以前から興味があったので購入しました。
“超効率的努力”という字面だけを見ると、「楽な練習をすればいいってこと?」などと勘違いしそうですが、そうではなく本書で桑田氏は指導者の観点から「非効率的で無意味な練習はやめるべき」「最高の結果を最短で出すために、1番効率的な方法を考えよう」と首尾一貫して訴えているのです。
野球はもちろん、全く違う競技の指導にも役立つ部分は多々あると思います。
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TBS系列 バースディにて6/12に紹介
波乱万丈のプロ野球人生だった。運命のドラフト、多くのスキャンダル、 そして、メジャーリーグへの挑戦——。その後、早稲田大学の大学院に進学した。
一年間必死で勉強しパソコンを使いこなし、首席で卒業した。
小さな大エースは、何を考え、時間をどのようにつかい、成長してきたのか。
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桑田さんは、どちらかと言うと「黒い」イメージがあったが払拭できた(笑)。自分に正直に、先々のことを考えて努力し、今の地位を得られたのだと感じた。野球だけでなく、若い頃から、忙しい中見識を広げようとされていて、その具体的な方法は参考にしたいと思った。あとがきのお父さんのお葬式でのエピソードは泣けた。
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一人の野球人としてだけではなく一人の人間としての流儀が詰まった一冊で努力の天才と言われる桑田さんがどのような事を大切にしたかが書かれている。色んな世界で色んな経験を積まれた選手ならではのエピソードが多く詰まっています。
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まずは読めてよかった。
この本は、桑田真澄の野球理論を中心に、小さい頃からのストーリー清原人のことドラフトのこと引退のことについて書かれている。私が心惹かれたのは、野球に対する考え方です。
日本には戦中戦後の影響が大きくて、根性我慢忍耐が美徳とされてきた。今はちょっと違ってきているが、まだ50代ぐらいの人はそんな感じだろう。特に野球の世界が大きくて、高校野球に五分刈りの子供ばかりなのはその影響だと思う。そんな世界に一石を投じ、つつ人としての生き方を学ぶ手段として野球があるという考え方がこの本だと思う。中学や高校の体育の先生が、体の仕組みとして水があり汗がある説明をしていて、部活になると水を飲むとプレーが悪くなるなどと言っていた先生の顔を何人も思い出した。著者の理論が世の中に伝わって、いい方向にゆけばいいなと思っています。
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僕は桑田さんから超効率的努力を学びました。桑田さんは子供の時に、厳しい練習を受けていました。いま、桑田さんは、指導者になって、子供に苦しい練習はさせていません。なぜかというと、超効率的努力は、たとえば、正面のゴロをちゃんと捕ったり、10本の素振りを真剣にやったり、ごく普通の小さいことを真剣にやらせることだからです。僕も、超効率的努力みたいなことを、コーチや監督に、練習させていただいています。正面のゴロを捕れば、難しいゴロも捕れるようになったし、10本の素振りを真剣にやったら、打席でも真剣になれるので、ヒットが沢山打てるようになりました。
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努力の定義を改めて教えてくれた。量ではなく、質を求めること。
・予習で授業の楽しみが分かった。
・授業を頑張れば、家でやらなくて済む
・成長はある時突然やってくる。
・小さな努力はコツコツとつづけること。
・やるときは意識すること。漫然とやってしまうのはダメ。
・メリハリは心の強化にもつながる。
・バランスが大切。やりすぎもいけない。
・大事なのは、次に立ち上がること。
・ダメでもともと。
・週に1度は芸術や文化に触れてみる。
・ホンモノに触れることの大切さ
・謙虚であること。
・自分の人生だから、自分のペースで自分らしくあること。
・死に向かって歩いているのだから、自ら死ぬ必要はない。
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努力や根性では物事は上達しない。
でも精神の向上が人間としての成長に必要。
桑田くんにはまったくもって
足元にも及ばないけれど
常に目指してはいきたいよね。
この人、やっぱりすごい。
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何をするにも集中して効率を意識して行うこと、
向上心を忘れずに常に挑戦し続けること、
など著書自身が心掛け、実践していることが具体的に書かれており、とても刺激を受けた。
改めて桑田氏は野球界の中でも特に尊敬に値する方だと認識した。
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超効率的努力のススメってどんなんだろう??
勉強だってスポーツだってただ時間を長くやればいいってものじゃない。いかに短い時間で集中して効率良く吸収出来るか。そんなヒントを求めて手に取りました。
前回も「野球を学問する」と言う著書を読んでいたので、「人間桑田真澄」さんについて少し予備知識があったので、すんなり入っていける内容でした。
「心の野球」思いやりや感謝の気持ちを大切にする。人間として大切な「幹」は野球以外の人生においても共通するものだと思う。
人間は一人で生きているのではない。周りのみんながいて そして自分がいる。「生かされている」という事をもっと大切にしないといけないな・・・と改めて気付かされます。
「因果応報」この言葉もすごく重みがありますね
良いことをすれば良いことが返ってくる。逆に悪いことや恨みごとなども同じく自分にはね返るものだ。
どうせ一度きりの人生だから。憎んだりうらんだりするのはイヤだ。「ありがとう」感謝の気持ちにあふれた毎日を暮らしたい。
あとがきがちょっと切なかった(;_;)
お父さんにも桑田さんの「心の野球魂」が通じていた事・・・
ちょっぴりジーンときてしまいました。
野球を知らない私ですが、改めて「人間桑田真澄」さんが好きになってしまいました。
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■マインド
①目の前に起こったことはすべてパーフェクト。たとえ試練に遭遇したとしても、それは必然であり、乗り越えることで人は磨かれていく。
②野球も人生もうまくいかないのが当たり前。「超マイナス思考」で物事に向き合えば、少しのことでプラスに変換できる。積極的に生きていくことができるのだ。
③人間はため込むことができない。食事だって、1食ではすますことはできないし、12時間寝たからって翌日寝なくても大丈夫かといえば、やっぱり夜には睡魔が襲ってくる。
④怒鳴らないと理解してもらえないほと、私に指導力がないんですと、周りに宣言しているようなものじゃないだろうか。
⑤スポーツ、音楽、言語の3つは、世界平和の実現のためにともて大事なもの。
⑥原因があって、結果がある。サボったら、サボっただけの結果しか出ない。野球に携わるすべての人が、スポーツマンシップを意識したい。
⑦人はいつ死ぬかわからない。だからこそ、今を大切にしなければ。
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僕は本を読むとき、良いフレーズや読み返したい箇所は
ページの角を折り曲げながら読むんですけど、
気づいたら半分近く折り曲がってました笑
「球道即人生」という言葉にあるように、
何事に対しても常に謙虚で真摯な姿勢で取り組む桑田さんの生き方、その原点にある野球。野球を通じて、努力することの尊さ、人生の素晴らしさを学んだという桑田さんのメッセージがこの本にはすべて詰まっています。
「われわれ人間は、生きているのではない。生かされているのだ。」という感謝の言葉が強く心に残りました。
王さんや野村監督、イチロー選手、そして清原さんなど、球界を代表する偉人たちとの心温まるエピソードにも触れられていて、野球ファンにはたまらない内容。
野球選手としての実績だけではなく、一人の人間としてもの凄く魅力的な方だと再認識しました。引退後路頭に迷う選手も多くいる中、この人は引退後さらに輝きを放ちながら成長を続けています。
いずれ時が来てこの人が監督になったら、球団の黄金期が到来するに違いありません。
桑田さんの後のジャイアンツの18番を背負う選手がどんな選手になるか、楽しみです。
野球に興味のない人にもぜひ読んでほしいです。最高。
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20年前に出版されていたら、うちの子供たちは「野球バカ」にはならなかったかもしれない。
もともと真面目で賢い人なのだろう。
「努力」「感謝」そんな言葉がいろんな場面ででてくる。
親姉弟に対しても「してやった」ではなく「させていただいた」という彼の考え方。
偉いなあとは思うけど、自分の兄だったらムカつくかも・・・と考えた私は、まだまだ人間ができてないなあ。
「人の見えないところで善い行いをするということは、運とツキと縁を貯金してくれる。」
私ももうちょっとがんばってみようかなあ・・・