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紙の本
オイレンシュピーゲル 3 Blue Murder (角川文庫 角川スニーカー文庫)
著者 冲方 丁 (著)
「初めて仕事で人を殺したときのこと、覚えてるか?」。国際都市ミリオポリスの治安を守る、警察組織MPBの機械化された3人の少女、涼月・陽炎・夕霧。ある日、涼月は、初出撃時の...
オイレンシュピーゲル 3 Blue Murder (角川文庫 角川スニーカー文庫)
オイレンシュピーゲル参 Blue Murder
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商品説明
「初めて仕事で人を殺したときのこと、覚えてるか?」。国際都市ミリオポリスの治安を守る、警察組織MPBの機械化された3人の少女、涼月・陽炎・夕霧。ある日、涼月は、初出撃時の記憶がないことに、あらためて疑問を抱く。彼女たちは、人殺しでトラウマを背負わぬよう、“人格改変プログラム”を適用されていた。あのとき、本当は何が起こったのか?クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ”(オイレンシュピーゲル)、核心に迫る第3幕。【「BOOK」データベースの商品解説】
機械化された少女・涼月。彼女の幼なじみで機械化された少年・吹雪が、突如、昏睡状態に陥る。彼の脳は“犠脳体兵器”として利用されようとしていた。事件の裏には支援型テロ組織プリンチップ社の影が--!!【商品解説】
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紙の本
個人的には『スプライト』担当の、はいむらきよたかのイラストより、こっちの白亜の絵のほうが好きですね。CGらしいお色気がいいんです
2008/03/11 21:57
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
矢継ぎ早に出版されるので、見落としてしまいそうになった冲方の新シリーズ。いやはや見つけといてよかった・・・。で、前回は『スプライトシュピーゲル』と同じ事件を別の角度から描くという構成でしたが、今回は元に戻った感があります。ちなみに、今までの巻の構成をザックリまとめておけば
第一巻 『オイレンシュピーゲル』(連作集)に対し『スプライトシュピーゲル』(連作集):舞台のみ共通。
第二巻 『オイレンシュピーゲル』(長編) に対し『スプライトシュピーゲル』(長編) :事件も共通。
第三巻 『オイレンシュピーゲル』(連作集)に対し『スプライトシュピーゲル』(長編) :過去を共にしながら事件は別。
となります。前回はっきりした繋がりは前提条件になりましたが、前回ほど二つのシリーズが融合している感はありません。多分、この流れでいけば、四巻あたりで再び二つの話が合流する気がするのですが。ま、いつかはそうなることがはっきりしているので、あえて強調しても意味はないか・・・
カバー後ろの案内ですが
「初めて仕事で人を殺したときのこと、覚え
てるか?」。国際都市ミリオポリスの治安を
守る、警察組織MPBの機械化された3人の
少女、涼月・陽炎・夕霧。ある日、涼月は、
初出撃時の記憶がないことに、あらためて疑
問を抱く。彼女たちは、人殺しでトラウマを
背負わぬよう、“人格改変プログラム”を適
用されていた。あのとき、本当は何が起こっ
たのか?クールでキュートでグロテスクな
“死に至る悪ふざけ(オイレンシュピーゲル)”、核心に迫る第3幕!
です。カバーイラストは白亜右月、個人的には『スプライト』担当の、はいむらきよたかのイラストより白亜の絵のほうが好きです。コスチュームの色や光の入り方が秀逸で、CGなんでしょうが、ぬめっとした感じが出ていて、単にお色気で終っていません。カバーデザインの朝倉哲也は共通ですが、『オイレン』では朝倉哲也+design CREST、『スプライト』では朝倉哲也(designCREST)と書かれています。他にも微妙な表記の違いが・・・
各話の内容と初出を書いておきます。
第壱話 Like Blue Murder (「ザ・スニーカー」2007年4月号):機械化された少女・涼月・ディートリッヒ・シュルツ。彼女の幼なじみで機械化された少年・吹雪が、突如、昏睡状態に陥る。彼の脳は“犠脳体兵器”として利用されようとしていた・・・
第弐話 Scarlet Ob-La-Da (「ザ・スニーカー」2007年10月号):人生は最高だ、と心の中で叫ぶ陽炎・サビーネ・クルツリンガー。彼女が不快に思うのは憧れのミハエル中隊長の恋人・モリィ捜査官・・・
第参話 Holy Week Rainbow (「ザ・スニーカー」2007年2月号):夕霧・クニデング・モレンツが惹かれているのは公園で毎日のようにヴァイオリン演奏を聞かせる16歳の美少年白露・ルドルフ・ハース・・・
政治家が下衆で厭らしい存在であることは、海外はともかく日本では明治以来の歴史があります。それは利益誘導を第一とする彼らにとっては当たり前なのでいいのですが、官僚、警察や軍が本来彼らが仕えるべき市民を顧みず、自分たちの覇権争いに現を抜かすとどういうことになるか、そこにテロがつけこむとどうなるかがこのシリーズのテーマともいえます。
これにしたって省庁の駆け引きという言葉があるように、現在の日本では当たり前のことなんでしょうが、読んでいて怒りで胃がキリキリしてきます。そんなことに、如何に武装しているとはいえ、少女たちを巻き込んでいいのか!と思いながら読むべきシリーズ。感動よりは怒りを!
おまけ 幸せなら手を叩いて伝説のフルスイング (書き下ろし)
あとがき
紙の本
三人の日常的馬鹿騒ぎ
2007/12/14 21:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ケルベロスの三人それぞれにスポットを当てた三つのストーリー
キャラクターの内面を描き、外見のイメージと違う姿を見せています
失われた記憶を共通テーマとしてじわじわと物語の核心に迫りつつ、それぞれの日常が面白い
様々な要素が複雑に絡み合っていますが、一つ一つの話は綺麗に纏まっていて読みやすかったです