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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.6
  • 出版社: NTT出版
  • サイズ:20cm/309p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-7571-4099-1

紙の本

日本の食と農 危機の本質 (日本の〈現代〉)

著者 神門 善久 (著),猪木 武徳 (編集),北岡 伸一 (編集),坂村 健 (編集),松山 巖 (編集)

【サントリー学芸賞(第28回)】【日経BP・BizTech図書賞(第7回)】「食と農の問題の本質は農民および消費者の怠慢と無責任である」という認識から、行政とそれに癒着す...

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日本の食と農 危機の本質 (日本の〈現代〉)

税込 2,640 24pt

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商品説明

【サントリー学芸賞(第28回)】【日経BP・BizTech図書賞(第7回)】「食と農の問題の本質は農民および消費者の怠慢と無責任である」という認識から、行政とそれに癒着する零細農家ら旧態勢力を利する行政批判の誤まりを指摘し、社会の集団的誤解を明らかにしようという野心的取り組み。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

神門 善久

略歴
〈神門善久〉1962年島根県生まれ。京都大学農学部卒。明治学院大学経済学部教授。専攻は開発経済学・農業経済学。

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みんなのレビュー24件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

似非百姓の土地財テクを許すな!

2008/01/06 10:02

17人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本の農業に関する論議が迷走している。私はしょっちゅう海外に行く。成田に向う途中のバスの窓から千葉県の農地をずっと見ているのだが、この農地が最近次々と潰され建設機械置き場や倉庫、産廃置き場に変貌を遂げている。美しい水田が次々と失われているのである。日本の農業は衰退する一方である。それなのにその農業を支える農地が足元から崩れている。どうしてこんなことが起きるのか。

農林水産省は食料自給率が先進国中最低であると危機感を煽る。聞くと米の自給率は100%を越えているという。んなら自給率が足りないのは大豆、小麦、トウモロコシとなるから水田を潰して畑にし、これら3品目を増産すればいいことになるのだが、これにはJAなどが猛反対する。更に食料自給率約30%なんかいいほうで、日本のエネルギー自給率は1%前後だから、食料なんかよりエネルギーの方が心配なんじゃないかと問いかけると農水省、JAともに全員聞こえない振りをする。おかしいな、おかしいなと思っていたら、本書を読んですべてが氷解した。

本書の著者・神門さん曰く、日本で戦わせられている農業論議は、全部ポイントが関係者の利害により巧妙にずらされており、我々国民は騙され続けられているのだという。そもそも農林水産省にしろ、農協(JA)にしろ、本気で日本の農業の効率を高め競争力を強化し食料自給率を高めようなんてはなから思っていない。農協はむしろ国民が「本気で農業について考え始めることを恐れている」とさえ言い切るのである。JAの正組合員は435万戸。農林水産省による調査による農家は285万戸だという。両者の差は都市近郊の偽装農家(=実質的な不動産屋)に等しく、更に農水省調査285万戸中、やる気のある競争力のある農家は30万戸に過ぎず、あとはいわゆる片手間農家なんだそうだ。彼いわく「農協の目的は、本気で農業をやっている30万戸の活動を邪魔し、うとんじつつ、大多数の農協構成員である零細農家=片手間農家の利益を保護し、増進することにあるんだ」という。零細農家なんていうからなんだか昔のミズノミヒャクショウを思い出して同情したくなるが、零細の意味が違う。これは単純に彼らの耕作面積の狭さを基準にした分類であって、彼らは兼業農家であり世帯辺りの収入は国民平均をかなり上回る裕福な連中である。零細農家の実体は土地持ち資産家であると彼は言い切る。彼ら土地持ち資産家はそもそも農業の効率を高め増産に励もうなんてはなから思っていない。彼らの関心の中心は持っている田畑をいかに高値で売り抜けるか、その一点に尽きる。良い農地は、良い工場用地、良いスーパーマーケット用地でもある。農家の本質は、農業を継続する振りをして農地の宅地並み課税を回避しつつ節税に励み、如何に農地の用途指定をはずさせてジャスコ以下のスーパーや企業に売り抜けるかにある。農地が農地として売買された場合、田んぼ2反の価格はたかだか200万円程度に過ぎないが、これが大企業に企業用地として転売された場合、78百万円になるのだという。実は、農地を虫食いにしてでも高値で売りたがっているのは、こいつらヒャクショウじしんなんである。よくジャスコ以下のスーパーが郊外荒廃の悪役として名指しされるが、実は本当の悪役は農業に関心を失い、もっぱらゼニモウケしか考えなくなった「零細農家」じしんにあるんだという冷厳なる事実を神門さんは容赦なく抉り出していくのである。だから、彼ら偽装農家がもっとも恐れているのは「農地の用途指定を強化し、農地の転用を許さない」という正論が世間で台頭することなんだそうだ。しかし民主主義の世の中では数がモノをいう。農業の競争力を高めるということは、このやる気のある30万戸に日本中の農地を集中させていくことにあるのだが、これでは現在435万戸を背景としたJAの政治的発言力は低下するというパラドックスがあるのである。

農林水産省についての指摘も考えさせられる。農林水産省の従業員総数は2万人超。世界に冠たる大工業国日本の屋台骨を管轄する経済産業省の従業員総数はたかだか5千人前後である(この数字を示すと、海外の研究者から感嘆の声があがるという)。要するに農林水産省の関心事は自分たちの雇用の維持なのであって、日本農業の競争力強化なんて二の次三の次なんだそうだ(このあたりの力学はJAのそれと酷似している)。昨今、食品偽装問題が世間の関心を集めている。赤福や船場吉兆のように血祭りにあげられた「名門」も多い。この問題を大きくクローズアップさせたのが「食品安全110番」なる窓口ナンのだが、よく見るとこれが農林水産省の一部組織である。「あれ?食品衛生は厚生労働省の管轄じゃないの?」と疑問を持った方も多いだろう。問題はここにある。食品偽装問題で深刻な事故がおきたことがあったろうか。解雇されたアルバイトによる垂れ込みで事件を作り、問題を大きくして一番メリットを受けているのは一体誰なのか。もしかして仕事が増えて雇用が安定する農林水産省じゃないのか。こんな深読みさえ本書を読むと出来てしまうのである。

ウルグアイラウンド対策費として5兆円の税金が農家にばら撒かれたが、これは日本農業の競争力強化にほとんど使われず農道空港、農業道路等の「土木」に使われJA系土建屋の懐を潤しただけで終った。農水省もJAもこの時の「成功体験」が忘れられず、今も「企業の農業参入」でこれの再演を演じきろうとしているという。狙いはカゴメやサントリー、キリンといった真面目な企業が農業に参入してくることを阻みつつ、偽装企業=JA会員が作った土建屋の農業参入を譲歩した振りをして認め、2~3年彼らに農業をやらせたあげく「やっぱり出来ませんでした」と手を上げさせ、彼らが取得した農地の用途指定をはずさせて第三者に転売し関係者で転売益を山分けすることにあるのではないかとも神門さんは疑っている。

いや、関係者の談合でがんじがらめになり、徹底した遺物排除が行なわれがちな今の日本で、よくぞこんな本が出たものだ。神門さんは日本の農業の問題点を突き止めるのに10年、その調査結果を論文にまとめるのに10年かかったという。学究が20年の歳月を費やしてものした渾身の一作。それが何とサントリー学芸賞、日経BP・BizTech図書賞を受賞したのだから、今の日本もなかなか捨てたものではないと思い直した私なのである。

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紙の本

自給率が低いのは国のせい?いいえ、あなたのせいです

2009/05/05 10:46

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 親戚に農家の人がたくさんいて小さい頃は手伝いをさせられたりもしたので、農業にはそれなりに意識を向けてきたと思う。そして昨今の不況に絡む農業ブーム。欧米に比べた日本農業の特徴として、1件当たりの作付面積が小さく規模の経済が働きにくくてコストが高くなる、という事があるのだから、耕作地を集約して農機への投資を低く抑えるようなシステムを作れば良いのに、とずっと思ってきた。でも、先祖伝来の土地を手放すのは嫌なのだろうし、農機の共同利用は誰が先に使うかでケンカになるし、村社会でよそ者を排除しがちだし、なかなか簡単にはいかないのだろうな、とも思ってきた。しかしこの本は、そういう思い込みをぜーんぶ、打ち砕いてくれた。

 日本の農政に構造的な問題があることは間違いないことだと思う。実際、この本の中盤以降も、そういった問題点を一つ一つ明らかにして行っている。だが、そういった構造的問題が許されてきた原因は、消費者のエゴや地権者のエゴにある、と著者は言う。こういった場合、普通ならば行政の責任を追及するのが常道なのだが、あえて、普段は守られる側の消費者・地権者を断罪するのだ。
 戦後の農地改革により、日本には作付面積の小さい零細農家が数多く生まれた。そして高度経済成長期。急激な工業化により都市部の労働者の賃金が上昇することで、農村部との所得格差が問題になってくる。ここで取られた対応は大きく二つ。JAを通じた国からの補助金による所得再分配と、兼業化だ。この対応はおおむね成功し、所得格差は無くなるのだが、これらの仕組みは以後も継続してしまう。その結果起きるのが、零細農家の農政への影響力の増大と、耕作放棄地の増大である。
 JAが選挙の集票システムとして機能してきたことは周知の事実。そのJAの組合長選挙などの選挙権・被選挙権は組合員にあるのだが、組合員になるにはほんの少し農地を持っていればよい。加えて、権利は農地の広さと関係がないため、数の多い零細農家の意見が農政に反映されやすくなる。まあこれだけならば特に悪いこともないのだが、もう一つの現象と絡むと途端に悪い事が起きる。
 兼業化は、副業の主業化を引き起こす。零細農家はまじめに農業をやる必要もなくなり、耕作放棄状態になる。この状態は、JAや地域の農業委員会の指導対象なのだが、農業委員会のメンバーは地元の人。しかも、民主主義の結果として、同じ状態にある零細農家の代表が多いので、見て見ぬふりが多くなる。
 これを助長するのが、もし高速道路などの公共事業用地に指定されれば耕作放棄地が大金に化けるという事実である。農業をやりたいと思っている人は耕作放棄地を借りて大規模農業をしたいと考えているのだが、貸出中に公共事業が誘致されたりすると売り抜けられないから、地権者は農地を貸したがらない。零細農家はまじめに農業をやらない方がもうかるシステムになっているのだ。

 都会の消費者も無農薬農法に関心があるなんていうけれど、実際に雑草取りを自分がやらなければならないとなると、農薬をまきましょう、となる。見かけが悪くても買います、なんて言っていても、実際に見かけの良い商品と悪い商品があれば、見かけが良い商品ばかりが売れて悪い商品は廃棄されることになる。こうしてコストは益々上がり、価格競争力はより低下していく。

 こんな調子で、傍観者のはずの読者がいきなりバッサリ切られる本なので、自分の悪い点を見つめる覚悟がない人は読まない方が良いです。でもその覚悟がある人は、読んで決して損をすることはないでしょう。そうすれば、昨今の農業ブームというものが、40年前から繰り返されている議論だということが分かります。そして、なぜそれが繰り返されているのかも。経済原理の視点からなされる著者の政策提言は興味深く、色々と考えさせられます。

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紙の本

田舎の人が純粋で親切……てのは誤解。国民が善で官僚が悪……て考えるのと同じにね。誰だっててめぇが一番かわいいモンさ、カッハッハ

2008/06/13 22:43

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:鳥居くろーん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まずはこの本を紹介してくだすった塩津計氏に感謝。
 
食糧自給率、食品の安全性、農村の過疎化……最近よく聞くキーワードだ。しかしこれらはあまりに誤解されすぎている。農業者の端くれとして、この風潮を正したい、などと思っていたのだが……そういう私も農地という存在の特殊性とそのカラクリについては、まったくもって無知だった。
 
儲かるはずのない農業を形ばかりでも続けている、あるいは続けようとしている零細農家……もちろんそれは体面を守るためであったり、土地への愛着であったり、あるいは惰性であったりもするのだろうけれども、もうひとつ、大きな経済的要因が隠されている。それが何か……というのがこの本の骨子。
 
優良農地を持つものほど農業にやる気がない、というのは陰ながら(多分、いくらかの嫉妬をともなって)ささやかれていることであり、今の農業の現実でもある。郊外のあまりにやる気のなさすぎる小麦畑や大豆畑なんかを見て、昔はいぶかしんだものだけど、今にして思えば「ああ、なるほど」というところだ。
 
その辺のことを詳しく知りたい方はこの本を一読なさるといい。テレビや新聞では少しも語られない真実を知ることができる。もっとも、これを解決すれば日本農業は復活できるかといえば、そうでもない気もするが。
  
ま、でも、しっかし。
 
日本人は幸せだと思うよ。コメを毎日食べられる。本来高級品の肉や魚だって毎日食べられる。かつて貴重であった油や塩、砂糖も使い放題。そして世界一安全な水、これも使い放題。
 
こんな幸福はこの世にないね。こんな贅沢しておいて、このうえ安全・安心だって?……そりゃちょっとワガママにすぎるってモンじゃない?
 
今あるものに素直に感謝しようよ。

  
★ぶっちゃけ内容紹介
 
一・二章 食に対する誤解について:日本の食を乱したのは消費者自身
三章   農協について:護送艦隊JA
四・五章 農地と政治について:農地規制のカラクリ、大規模農家が育たん
六章   企業の農業参入について:規制緩和は誰のため?
七章   日本農業の国際的開放について:国際化すべし

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紙の本

辛口な日本農業「論」

2009/04/04 22:35

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YOMUひと - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書によると、「日本の農業の問題点を一言でいえば、『売買・貸借を通じて農業生産に長けたものに農地が集まる』という市場経済の競争メカニズムが働いていないことである。」なぜそうかというと、ほとんど農家は農地の転用で成金になることを期待して農地を手放さず、小作に出してもいざ転用というときに補償費を取られるので、貸出もしたくないというわけである。しかし、これは都市近郊の転用が見込める農家のことではないだろうか。本書は地権者エゴに特に厳しいが、「理想のシナリオ」で触れているように、「国が確固たるマスタープランを示し」えないことの方が大きな問題のはずである。

ウルグアイ・ラウンドで、コメの自由化問題を憂慮している読者にとって、本書が「農地流動化が進めば、農産物の生産コストは半減できる。そうなれば、仮に低関税時代になっても十分に太刀打ちできる。」と言っているのは心強い。

また、「市場経済の競争メカニズムが機能すれば、大規模営農が席巻し、日本農業は飛躍的に強化され」、その際、離農していく零細農家は「これまでの同等以上の生活ができる」というのであれば、日本の農家の展望もそう暗くはないであろう。

農業への企業参入にも独自の視点から批判的に論じている。確かにマスコミではこれが日本の農業担い手の決定打のように取り上げているようであるが、本書のような見解もあることに注意すべきであろう。

本書の指摘は辛口で教えられるところも少なくないが、多くの立論に裏づけとなるデータとか先行研究が挙げられていないので、あくまで「論」の域をでない面もある。また文章があまり読みやすいとはいえないため、説得力が殺がれることも残念な点であろう。

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