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- カテゴリ:一般
- 発売日:2002/12/08
- 出版社: 木楽舎
- サイズ:19cm/221p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-907818-25-4
紙の本
秋田犬の父沢田石守衛
著者 畠山 泰英 (聞き書き)
昔ながらの秋田犬を育てるため、栗駒山に移り住んだ沢田石守衛一家。道をつくり、家を建て、湧き水を引き、犬と共に猟をする。呆れ返る家族を巻き込み、頑固一徹、犬中心の毎日が始ま...
秋田犬の父沢田石守衛
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商品説明
昔ながらの秋田犬を育てるため、栗駒山に移り住んだ沢田石守衛一家。道をつくり、家を建て、湧き水を引き、犬と共に猟をする。呆れ返る家族を巻き込み、頑固一徹、犬中心の毎日が始まった…。秋田犬をめぐる逞しい家族の物語。【「TRC MARC」の商品解説】
犬を愛するすべての人へ贈ります。 日本の北欧、東北でスローライフをおくる老人と犬とその家族の物語。長年勤めた会社を退職後、天然記念物の秋田犬を育てるために山奥に引っ越した守衛さん。道をつくり、家を建て、湧き水を引き、秋田犬を伴い猟をする。気持ちいい程身勝手だけれど、人望厚い「ニッポンの親父」が読む人みんなを明るくする(過去60年間の『秋田犬アルバム』付)。
[澤田石守衛のプロフィール]
1916年、秋田県五城目町生まれ。理想の秋田犬を育てるために栗駒山で暮らす。
全国的な名犬を多数世に出し、秋田犬を使ってクマ撃ちをした最後の人として知られる。
澤田石守衛87歳。表紙の笑顔そのまま、矍鑠という言葉がぴったりの元気なおじいさんである。彼が、北国の水力発電所の所長を務めつつ、故郷ゆかりの秋田犬を育てる悲喜こもごもの半生をまとめた一冊。爽快なのは、この老人が実に自分勝手な人生を送っているということだ。好きなものには一直線、人を喜ばせることと美味しいものが大好き。しかし、家族や周りの思惑なんてどこ吹く風、やりたいことしかやっていない。周囲は呆れつつも、いつしかそのパワーに巻き込まれてしまう・・・というお決まりのパターンであるが、彼のチャーミングな人柄と秋田犬に注ぐ情熱、北国のド田舎ならではの工夫が面白く、聞き書きという手法も手伝ってか、224ページはあっという間。おじいちゃんの茶の間で昔話を聞いているようなムードでするすると読み進め、読後は何だか明るい気分になってくる。『いつまでも元気でいるコツ』を知りたければ、健康法に凝る前に、まずは一読を!【商品解説】
目次
- 第1章 春「芽吹き」
- 第2章 夏「成長」
- 第3章 秋「実り」
- 第4章 冬「風花」
- 第5章 ふたたび、春
- 沢田石家の秋田犬アルバム
著者紹介
畠山 泰英
- 略歴
- 〈畠山泰英〉1969年千葉県生まれ。フリーランス編集者・ライター。
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紙の本
素晴しい秋田犬は素晴しい飼い主とともに
2004/11/09 19:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なはづい - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さい頃から秋田犬と暮してきた澤田石さんは定年後、「昔ながらの気迫あふれた秋田犬を育てたい」と家族の猛反対にもかかわらず山奥に越してしまいます。
秋田犬の出会いから、秋田犬との山での暮し。戦中戦後における秋田犬の環境、時代が豊かになっていく中での秋田犬の変化。そして、近年では山に捨てられる犬や、変わってしまった展覧会など、今後の秋田犬を取り巻く状況に危惧している澤田石さんの思いが綴られていました。
60年近く100頭以上もの秋田犬を育ててきた澤田石さんの秋田犬に対する熱い思いと貴重な経験は、とても信頼できるものと感じました。
インタビュー形式でまとめられているので、澤田石さんの人柄もそのままにとても読みやすかったです。また、澤田石家の歴代の秋田犬たちの写真も随所に掲載されていて、とても楽しめました。
秋田犬以外の話でも、山で暮す知恵や自然の食べ物の豊富さなど、「へー」の連続です。
90歳を目前にまだまだお元気な澤田石さん、澤田石さんの秋田犬への思いや経験は後の人々にも大切にしてもらえたらと思いました。
紙の本
緑の風を浴びたようだ
2002/12/23 16:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:片山龍峯(映像作家) - この投稿者のレビュー一覧を見る
この「秋田犬の父 澤田石守衛」を読んでいるあいだ中、緑の風を浴びているような爽やかさが身を包んでくれた。犬好きには勿論のこと、アウトドア大好き人間にもぜひお薦めしたい一冊である。
発電所の勤めを終えて、普通ならば町暮らしに入るところを、逆にさらに山奥に入って暮らす方向に向かったこの澤田石さんの生き方の羅針盤には脱帽するしかない。いくら自然が好きだからといって60歳にもなってから「開拓」に入ろうなどと考える人は、まずいない。この点でもつくづく非凡な人だなあ、と思う。
そして犬についての物語の面白さ。読んでいて、犬は,飼い主の生き方に似せて、勇敢さや知性、俊敏さなどを身につけていくものなのだ、ということを知った。水に臆病な犬に泳ぎを教えるには、飼い主自らが冷たい晩秋の水の中に裸になって入っていかなければ犬は水に入らないのだという。こうしてみると、一口に秋田犬といっても飼い主の生き方が犬の性格に反映していることが分かる。澤田石さんのような生き方(自然の中で逞しく)がなくなれば秋田犬の皮を被ったただの犬になっていまうのではないかとさえ思える。
奥さんの喜多子さんの山のスローフードの数々にも思わずうなってしまった。人間はこうやって一歩一歩豊かなクオリティー・ライフ(生活の質)を築いてきたんだな、と思わず人類史にまで思いをはせてしまった。
とにかく日ごろたまった暮らしや人間関係の垢を洗い流してくれるような本だ。