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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1998.7
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/539p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-134313-6
文庫

紙の本

蝦夷地別件 上巻 (新潮文庫)

著者 船戸 与一 (著)

【日本冒険小説協会大賞(第14回)】【「TRC MARC」の商品解説】

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蝦夷地別件 上巻 (新潮文庫)

税込 776 7pt

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みんなのレビュー11件

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評価内訳

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紙の本

船戸のテーマとしているものと題材との幸福な出会い(上)

2003/11/03 00:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:味噌まめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

時は西暦1788年。119年前、アイヌの長・シャクシャインの蜂起を破った松前藩が蝦夷の南部を支配していた。
そしてアイヌ達は、飛騨屋との独占的な排他貿易により日々苦しめられていた。飛騨屋のあがりを掠めるのが松前藩。和人(松前側・江戸幕府の人間)はアイヌに対し苛烈な扱いをしている。
彼らの怒りは頂点に来ていた。厚岸を治める、アイヌのボス・イトコイは密かに蜂起の計画を建てる。ロシアから最新式の拳銃を取り寄せようとしていた。彼はポーランドの貴族にそれを託した。ポーランドは当時ロシアの属国である。
田沼意次の失脚で蝦夷地開発をあきらめたかに見えた幕府。だがその手は緩められていない。アイヌ達の蜂起は銃が届く1年後。果たして蜂起は成功するのか。幕府・松前藩・ロシア・アイヌ達の様々な思惑が絡み物語は進行していく。

冒険小説作家において東西冷戦は致命的なダメージであった。
なぜなら、冷戦を舞台にした緊迫した作品というのが冒険小説の中で大きな比重を占めていたからだ。89年(ベルリンの壁崩壊以降)、日本では冒険小説の勢いというものが止まったかに見える。
しかし藤田宣永の20世紀初頭のパリを舞台にした『鋼鉄の騎士』や佐々木譲の『ベルリン飛行指令』に始まる第二次世界大戦3部作など、名作はある。
だがこれらは現代を描いたものではない。むろんそれが、作品において減点の要素であるわけではない。しかし、何故過去に舞台を移したのか?
現代が冒険小説の書ける時代ではなくなった事をその成果が反証している。冷戦構造のパラダイムにある作品はいっぺんに古びたのではないか。
冒険小説に冬の時代が到来した(だからこそ現代日本を舞台にした『ホワイトアウト』がいかに凄い作品であったことが良く分かる)。
蝦夷地別件は江戸時代の話である。
船戸はこれまで冷戦の対立軸からこぼれた国、南米やアフリカを舞台にした作品を数多く物にしてきた。
「冷戦構造が崩れても、自分は東西対立のような考えではなかったので影響はないと思っていたが、何かが違っていた」
船戸にも冷戦崩壊の波が押し寄せていたのだ。
彼は歴史を遡行した。
それでは他の作家と同じではないのか?
いや違う。船戸作品には明確なあるテーマが通底しているのだ(次項で明らかにする)。

ロシア船が日本に押し寄せた時代。日本の海防問題を提起した林子平の『海国兵談』が発禁になった時代。『解体新書』が翻訳された時代。そしてフランス革命。そんな中でのアイヌ蜂起。歴史の波の変遷が蝦夷に日本に何を与えたのか?
物語の登場人物、江戸から来た天台宗の僧静澄が繰り返し言う台詞。
「ここで何が起きて、何が起こらなかったかを見定めるつもりだ」
そしてその結果どうなったのか?
船戸は大きな歴史の奔流を蝦夷地にぶつけていく。

一本の書評にまとめるにはスペースが足りなくなったので次項でさらにこの作品の魅力を述べてみたいと思う。
ここまで読んだんなら続きも読んでください(笑)

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紙の本

滅びの残酷史

2002/07/20 12:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

船戸与一の作品で何が一番面白いかとたずねられ、「蝦夷地別件」と答えました。「蝦夷地別件」は稀有壮大な構想と的確な歴史認識をもって、少数民族の滅亡の地獄図を鬼哭啾啾と描き、かつ2800枚の大長編でありながら読者を退屈させないその緊張感あふれた娯楽性(まさしく冒険小説)は、彼の傑作作品群にあっての白眉と言え、しかも時代小説として異彩をはなつ名作であります。
18世紀後半、蝦夷地交易の独占権をもった松前藩は江戸幕府とは距離をおいて、豪商と組み、アイヌを徹底的に酷使、労働力と産品の収奪は酸鼻を極めた。アイヌ人はこの時点ですでに独立した生活基盤を失っていたと言える。かつては和人にとって交易の相手であったが、この時代には過酷な労役の提供者でしかなかった。この圧制、とくに豪商飛騨屋の簒奪にアイヌ民族の不満はついに爆発し,1789年(寛政元)5月,国後島のアイヌがいっせいに蜂起し,商場の支配人,番人,出稼漁夫などを殺害,さらに対岸のキイタップ商場内の目梨地方に渡り,同地のアイヌと合流して各漁場を相次いで襲撃していった。この蜂起に参加したアイヌは,国後41名,目梨89名の計130名,死亡した和人は71名で,その多くが下北地方からの出稼者であった。松前藩は,急遽鎮圧隊を編成して根室半島ノッカマップに投入し,国後の首長ツキノエ,ノッカマップの首長ションコ,アッケシの首長イコトイの協力を得て蜂起参加者名を調べあげ,7月21日ノッカマップで蜂起参加者130名のうち和人を殺害した37名を処刑し,その首を塩漬けにして城下松前に持ち帰り,城下西郊外の立石野で梟首した。これがアイヌ民族と和人の闘争史上、最後の武力闘争である「国後・目梨の蜂起」と呼ばれる史実である。
物語はこの歴史上の蜂起、1789年の前年から始まる。
史実の通りアイヌ部族側は和平派と徹底抗戦派に分裂し混乱におちいる。和人側はアイヌを人とみなさない者から同化政策を説く常識人もいる。さらに中央は田沼わいろ政治を改めるべく松平定信が幕政改革を進める年にあたる。定信はクセモノだ。この武装蜂起をきっかけにして蝦夷地経営を松前藩から奪回せんと虎視眈々と陰謀をめぐらせる。 地球規模で眺めれば1789年はフランス革命勃発の年です。関係ないじゃん! ………そうではないところがこの小説の醍醐味。ヨーロッパ各国の貴族階級は革命の嵐におびえる。ポーランド貴族も例外ではない。さらにロシアの南下戦略の脅威に帝政は風前の灯。そこでロシアに極東進出政策を奨める。すなわち日本侵略のメリットを説くのである。ロシアは軍備の前線をヨーロッパからアジアへ移動する。具体的には蝦夷地原住民に最新の銃火器を与え武装蜂起させ、最終的に日本を領土化するというとんでもない大陰謀が進められる。この構想にアイヌ抗戦派がまんまと乗せられるという、まさに国際陰謀小説なのである。文句なしに面白い。
三つ巴、四つ巴の虚虚実実の攻防戦。アイヌ民族の存亡をかけた戦いのゆくへは、しかし、運命は滅びにむかって容赦なく進行する。ラストはあまりにも残酷である。

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紙の本

時代の流れにある些細な出来事と言えるのか

2002/03/28 02:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 悲しい物語である。とても悲しい物語である。時代の趨勢とは言え、過去にこのような出来事があったことはとても痛ましいことである。

 アイヌ民族の蜂起を縦軸に、江戸幕府とロシアの動きを横軸にして日本とロシアを含む北東アジアの情勢を描いているが、ロシアの動きは欧州の情勢と直結するので、有る意味当時の世界情勢も描いているとも言える。

 このアイヌ民族の蜂起は、今日では『国後目梨の乱』と言われる実際に起こった事柄である。興味の有る方は検索エンジンで登場人物の『ツキノエ』や『イコトイ』で検索してみると良い。『国後目梨の乱』と言われるアイヌ民族の蜂起に関するサイトが多く見つけることが出来る。
 しかし、私はこのアイヌ民族の蜂起を『乱』と呼んではいけないと思う。彼らは自分たちの生活を尊重して欲しかっただけなのである。これは『革命』としか言えないだろう。征服者は征服される側の勝てなかった『革命』を『反乱』として言い伝えるのだ。

 アイヌの蜂起はこの『国後目梨の革命』を境にぴったりと止む。それほど江戸幕府のアイヌ民族に対する制裁は熾烈を極めたのだろう。政治というものは大(国)を生かすためには小(市民)を殺すということをいとも簡単にやってしまうのである。これは古今東西問わず同じであろう。

 なぜ江戸幕府がアイヌと絡むのか。なぜロシアがアイヌと絡むのか。当時の世界情勢に詳しい方はすぐにピンとくるはずである。世界情勢に巻き込まれてしまったアイヌ民族。このことを時代の要請だった、そういう時代だったという言葉で片付けていいのだろうか。

 何度も言うが悲しい物語である。しかしこの悲しさに目を背けてはいけない。近代国家の殆どが、多くの一般市民を犠牲にして成立してきたということを正視する強さが現代に生きる人間には必要だし、それによってこれからの国家の在り方にも示唆を与えてくれる作品だと思う。

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紙の本

たったいま読み終わったばかり

2001/09/24 04:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この人は独特の文調で小説を書くので、最初なれるのに時間がかかる。この本も、いきなりアイヌでも日本人でもない外国人の話から始まる。しかし慣れれば逆に読みやすい。最初で躓かずに、少し我慢して読んでいけば、だんだん面白みを増していく。
 内容は、蝦夷が蜂起にいたるまでの課程をつづった巻。読み進めていくと、この先どうなるのだろうかという興味が連鎖的に続く。一巻ではアイヌ側の蜂起に至る理由が切々とつづられていた。とにかく一読の価値はあります。

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紙の本

テロルあるいはインティファーダ

2004/07/13 14:01

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:川内イオ - この投稿者のレビュー一覧を見る

1987年と2000年に起きた、イスラエルの占領に対する
パレスチナ人の市民蜂起・インティファーダ。
抵抗の意志を投石で訴える少年や若者に対し、
イスラエル占領軍は銃の掃射で応えた。
投石は自爆テロへ、銃の掃射は対テロ撲滅作戦へ形を変え、
現在も終わることのない闘争として継続されている。


『蝦夷地別件』には、18世紀末、北の大地で血とプライドを
守るために立ち上がったアイヌの蝦夷地最大の蜂起「国後・目梨の乱」
の裏に蠢くロシアの策動、江戸幕府の謀略、松前藩の姦計が
極めて巧妙なプロットで描かれている。

過酷な労役を課し、手当たり次第に女を奪い、理不尽な取引を強要する。
圧倒的な力の差を背景に傍若無人に振る舞う和人から
北の大地を取り戻すため、その手段を求めてアイヌは海を渡る。

帝国の領土拡大を目指し、東西へ兵を進めるロシア。
極東地域の支配を固めたい東進派と、欧州への侵攻を図る西進派が
鎬を削る中、ひとりのポーランド人が故国救済の使命に燃えて暗躍する。

商人と組み、蝦夷地が生み出す利権を独占する松前藩。
権益と国防を理由に蝦夷地の直轄化を謀る江戸幕府。
松前を支えるひとりの志士は体制死守のために手段を選ばず奔走し、
幕府が放ったひとりの間諜は指令を果たすため、自ら導火線と化す。

アイヌに接触するポーランド人。
アイヌからの搾取を強める松前。
鎖国体制の綻びに危機感を募らせる幕府。
そして、鬱積した憤懣を滾らせるアイヌ。

アイヌ、ロシア、松前藩、幕府の思惑は、時を同じくして起きた
フランス市民革命の混乱と衝撃の余波に飲み込まれる。


わたしは『蝦夷地別件』を
「壮大スケールで描かれた大河小説」
としては読まない。

弓矢や刀で鉄砲に立ち向かうアイヌ。
投石や火炎瓶で戦車に対抗するパレスチナ人。
文化も宗教も異なるふたつの民族が共有する意志。
国境、国家という創り上げられた幻想。

この物語は、歴史の闇に葬り去られた一民族の最後の
インティファーダが刻まれた詳細なドキュメントであり、
また、有史以来の民族淘汰の歴史に絡む大国・権力の
干渉の過程を記したひとつのテキストでもあるのだ。

先日、体にいくつもの爆弾を巻きつけたパレスチナの少年の映像を見た。
その姿は、和人に親の首が切り落とされる瞬間を目の当たりにし、
復讐の鬼と化したアイヌの生き残りの少年と、私の中で重なっている。

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2004/11/15 06:26

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2008/09/01 04:21

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2010/05/11 12:23

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2010/12/03 00:49

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2011/03/21 17:24

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2012/11/08 18:26

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