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紙の本
満洲の中のロシア 境界の流動性と人的ネットワーク
著者 生田 美智子 (編)
満洲の中のロシアを様々な角度から照射する論集。20世紀前半に満洲に存在したロシア系ディアスポラ社会が示したダイナミズムを、人々が日常世界の中に構築した様々なネットワークを...
満洲の中のロシア 境界の流動性と人的ネットワーク
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商品説明
満洲の中のロシアを様々な角度から照射する論集。20世紀前半に満洲に存在したロシア系ディアスポラ社会が示したダイナミズムを、人々が日常世界の中に構築した様々なネットワークを分析することで解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
ハルビンにおける二つのロシア | 生田美智子 著 | 19−65 |
---|---|---|
ハルビン在住ロシア人による学術研究活動の展開 | 中嶋毅 著 | 67−92 |
ハルビンのロシア語定期刊行物 | オリガ・バキチ 著 | 93−104 |
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紙の本
哈爾浜とロシア人。
2012/04/24 00:05
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読むと中東鉄道の敷設に際して生まれた哈爾浜という都市とロシア人との関係が、よく見えてくる。ロシア革命前からロシア人のコミュニティがあり、そこに革命と国内戦を逃れて亡命した白系の亡命者と昭和10年までソ連が経営していた中東鉄道に関わるソ連国籍者たちとの反発と交わり、そして「満洲国」をつくった日本人やソ連参戦後に占領した赤軍との関係、そして新中国になってロシア人達がいなくなるまでが書かれている。
以前別の本で読んだ亡命したロシア軍人達が北洋軍閥に傭兵として参加した事が出て来る。彼等にとって国民革命軍はソ連の支援を受けた不倶戴天の敵だったようだ。国内戦は普通1920年のクリミア半島に残っていたヴランゲリ将軍の亡命で語られるのは終わるが、極東では日本軍がシベリアから撤退する1922年まで続いていた。彼等の運命について単独で扱う価値はあるだろう。
「満洲国」軍には浅野部隊をはじめとして、白系の亡命者で編成された部隊があり、ノモンハンで戦死したロシア人軍官の葬儀が、この本に描かれている。
普通「満洲国」の「五族協和」にはロシア人は入っていないが、協和会が制作したポスターには彼等も登場する。昭和一〇年代になると「内、鮮、満」と単純化されて書かれるようになっているが、東北の大地には色々な民族が存在したが、その中に白系のロシア人達も混じっているのだ。