紙の本
次の電王戦が楽しみ
2012/07/11 11:39
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投稿者:ヌッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はコンピュータ(ボンクラーズ)と著者である元プロ棋士の米長邦雄さんとの間で行われた将棋の対局(電王戦)について書かれたものである。対局そのものに関してはもちろん、その前後にどのようなことがあったかも記されている。
この本を読んで感じたのは大きくは2点。1つはコンピュータというものの可能性についてである。将棋は持ち駒を使えるなどのルールがあり、とても複雑なゲームだ。それで元プロ棋士を相手にここまでやれるのはとても驚くべきことだと思う。今後は将棋はもちろん、他の分野でもコンピュータのさらなる活躍が期待できる。
2点目は米長邦雄さんの潔さに感銘を覚えたことだ。普段から面白いキャラクターの著者だが、その上でこれだけの潔さがあるのは尊敬できる。
将棋ファンはもちろん、全く将棋について知らない方でも読む価値はあると思う。
紙の本
コンピュータの弱点
2024/03/31 22:39
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投稿者:ふるかわぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本で、指摘している将棋におけるコンピュータの弱点は現代でも通用する。
実際に指していて感じた。
ただし、コンピュータによって異なるのは正しいとは思った。
あと、コンピュータはミスをしても人と違い、動揺しないから強いんだな。と読んでいて頭に浮かんだ。
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タイトル通りの本。対戦に至るまでの背景、対戦にあたっての心境、対戦中の心境、対戦後の話など一連のことがまとめられています。
ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4224690.html
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今年の1月14日に行われたばかりの将棋連盟会長・米長邦雄永世棋聖王と将棋ソフトボンクラーズの対戦記を米長自身により僅か1ヶ月余りで発刊だからなんとも手回しの良いことと驚くばかり。
ニコニコ動画での中継も随分と沢山の人が観戦していたということで予想以上の盛り上がりを見せた人間対将棋ソフトの対局だが、個人的には進境著しい将棋ソフトに対して米長では実力不足という感じは否めなく、何故にしてここで引退して久しい米長自身が対局者になって出てきたのかが最大のミステリーだった。
既に2006年には当時の将棋界大関クラスの実力者渡辺竜王(現在なら東の横綱だ)が当時の最強ソフト・ボナンザに勝っているのだが、当時からソフトの実力は奨励会三段クラス以上と言われておりプロのレベルに達するのも時間の問題と思われていた。そうした危機感もあり、その後、連盟は将棋ソフトとの公式対局を禁止していたのだが、昨年は女流最強クラスの清水(実力的には男性奨励会初段程度=プロ未満)を指名して将棋ソフトあからとの対戦を企画している。結果は勿論あからの勝ち。
毎年確実に進歩しているソフトに対し少なくとも若手の伸び盛りの棋士を指名しなければ勝てないのは自明にも関わらず対局者に名乗り出たのが引退後8年も経過している米長ではどう足掻いても無理がある。本書で当人は対局者選定の経緯、対局までの準備やら自分の実力に関して言い訳めいたものを書いているが、どう考えても米長自身が出てくることに対する納得のいく説明は無い。結局は「出たがり」の虫が騒いだということなのだろうか?ましてや来年はいきなり棋士5人と5つのソフトの団体戦を発表するのだから、ますます今年の対局の意味が判らない。
その意味の不明な対局であるが故に、米長自身による対戦記も自慢と言い訳がないまぜになった不思議なものになっている。米長の棋士人生の最後を飾る(?)著書としての意味はあるかも知れないがそれ以上を求めてはいけないのだろう。
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日本将棋連盟会長の米長邦雄氏が、コンピュータ将棋ソフト「ボンクラーズ」に負けたということが話題になったのは、つい先月の1月14日のことだ。それからまだ1ヶ月も経たないというのに、早くも対局した本人によって、その内幕の全貌が明かされた。それが本書『われ敗れたり コンピュータ棋戦のすべてを語る』である。
決戦の裏側に隠された興味深いエピソードが、いくつか挙げられている。一つ目は、対戦時に将棋盤の向う側に誰が座ったのかということである。これは米長氏の強い意向により、米長氏自身を強く尊敬している人の中から選ばれた。対面(といめん)に誰が座るのかということは、勝負を左右するくらい大きなことであるそうだ。
二つ目は、米長氏が出がけに奥さんに「私は勝てるだろうか」と聞いたときのこと。はっきりと「あなたは勝てません」と断言されたのである。「なぜ勝てないんだ」と問い返すと、「あなたはいま、若い愛人がいないはずです。それでは勝負に勝てません」と言い放ったというから驚く。げに恐ろしきは、勝負師の妻なり。
はたして妻の予言通り、米長氏は敗戦を喫する。その分かれ目は、一手目の6二王にあった。奇策とも評された一手目を放った米長の狙いは、一体どこにあったのか?
そして印象的なのは、米長氏による対局後の以下のコメントだ。
我々は、コンピュータソフトがプロを負かすのか負かさないのか、そういうことではなく、最善手を求めていくことが我々にとって一番大切なことだと考えています。よってそれが人間であるかコンピュータであるかということはまったく関係ありません。
一見古風で閉鎖的な印象を受ける将棋の世界だが、今回の対局は将棋界全体としても最善手を打ったのではないかと感じる。実に爽やかな読後感だ。
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6二玉とはなんだったのか、この本を読むとその意味が理解できる。敵の実力、自分の実力を認めた上で試行錯誤を繰り返した結果が6ニ玉だった。本当にボンクラーズに勝つために必死だったんだなと伝わってくる。ユーモアと潔さといいわけと米長先生らしい一冊だった。電王戦を見た人にはオススメ。あと渡辺竜王の発言、風格出て来たな。
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2012年1月に行われた「米長永世棋聖vsボンクラーズ」の戦いについて、米長氏が行った事前研究や当日の出来事について、そして将来の(将棋界における)人間とコンピュータのあり方についてなど、現時点におけるコンピュータ将棋の過去・現在・未来を総括した内容になっています。
その記述も、只の感傷的な文章で振り返るだけではなく、コンピュータ技術の側面からも、また将棋技術の側面からも明快に分析が述べられており、68歳にしてまだ精力的に活動されている米長氏のパワーを感じさせるものとなっており、非常に読み応えがあります。
合計100万人が見守ったという世紀の一戦とその経緯について、そして米長永世棋聖本人について知りたい方には最適な一冊だと思います。
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衆人環視の中でコンピューターと戦うというのはどんな気持ちだろう?
しかし、引退しても衰えない好奇心。自分の築いたものにあぐらをかかず、コンピューターに勝つための方法を追求し続ける姿勢。usreamのような新しいメディアに対する開かれた心。新聞記者のくだらない質問への当意即妙の受け答え。どれも、すごいと思わせる。
さすが、米長さん。
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「われ敗れたり」
男性のプロ棋士としてはコンピュータに(公式に)敗北した米長永世棋聖の観戦記。
今後、コンピュータと人間が向き合う記念碑的な対局となったでしょう。
コンピュータは確実に強くなっていることを改めて実感する一冊でした。
米長永世棋聖の本対局に望む覚悟、心意気を感じることができる内容です。
ただ、同時にやはり人間同士の戦いの面白さを再認識するとともに、今後も人間同士の戦いは魅力的なものであるだろうと確信することができました。
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米長さんのボンクラーズ戦にかけた情熱が伝わってきた。
今まで対人間の戦略でさしてきたのを、ここにきて対コンピュータの戦略を練って戦ったのがすごい。
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将棋のことがよくわからなくとも楽しく読むことができた。また、米長氏の文体も読みやすく感じた。
コンピュータと対人で手を変え、戦術を変えるとは思わず、勝ちに行く姿勢を痛切に感じた。また、奥様の「あなたはいま、若い愛人がいないはずです。それでは勝負に勝てません」のくだりはおののいたし、その後の米長氏の解釈にも合点が行った(ような気がする)。
この本以外にもコンピュータVSプロキシに関するノンフィクションの本が多いと聞く。ぜひとも読みたい
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最強のコンピュータボンクラーズと米長永世棋聖の対戦から1ヶ月。初手6二玉のこと、なぜ米長氏が対戦者になったのかなどの疑問が解決するとともに、氏のこの一戦に賭けた想いもよくわかった。将棋好きには文句なしに進める1冊であるとともに、将棋が知らな人にも読んで欲しい本。
残念ながら、数年以内にコンピュータが羽生さんや渡辺竜王を負かす日は来てしまうと思うだろう。
しかしながら、北の湖再登板しかない相撲協会に比べると、木村ー大山ー中原という名人の系譜は、谷川、羽生、渡辺と引き継ぎながら、一方で、多少クセがあるとはいえ、米長氏のような経営手腕のある実力者もいるあたり、将棋連盟の方は人材が豊富であり、これからも将棋界を盛り上げて欲しいと思う。
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久しぶりのノンフィクションは将棋関連の本。
将棋がわからなくても非常に読みやすい構成となっているとおもう。
最近のコンピュータ将棋事情がわかるし、米長永世棋聖(将棋連盟会長)の人柄がよくわかる。
http://www.shogi.or.jp/aboutus/yakuin.html
でも、勝手ほしかったかな~。
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冒険譚を読んでいるような気分になり不思議だった。
プロフェッショナルとはかくやあらんという誇りと信念を以て(持ってでなく)「勝ちに行く」姿がかっこいい。
第八章「棋士、そして将棋ソフト開発者の感想」にプロ棋士とソフト開発者の気迫を感じてぞくっとした。
それにしても妻が最強すぎる...
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評判を聞いて買ってみた。
将棋という競技は、個人の思考を可視化できればもっと人気が出るかもしれないというところは、将来も考えているのだなぁと関心した。