投稿元:
レビューを見る
「うなドン」のドンは「丼」じゃなかったのか(^^ゞ
相変わらずのハチャメチャぶりにも関わらず、世界的な大発見をしているかにスゴイ
投稿元:
レビューを見る
ウナギの産卵場所をつきとめたチームのエッセイだそうです。
おもろいというウワサ。
前作「アフリカにょろり旅」は読みました。
おもしろかったです。
ときどき思わず吹いてしまいました。
特にトイレ関係の話はおもしろい。
「うなぎドン・キホーテ」の略で「うなドン」だという話。
投稿元:
レビューを見る
著者紹介を表紙裏から転載します。
『1967年、横浜市生まれ。東京大学農学生命科学研究科、博士課程修了。その後、東京大学海洋研究所に所属し、塚本勝巳教授の下でウナギの研究に携わる。2006年には同研究所の手によって、日本のウナギの産卵場所がほぼ特定され、世界的な注目を集めた。2008年より海洋アライアンス連携分野特任准教授。2007年に「アフリカにょろり旅」で第23回講談社エッセイ賞を受賞。現在も、研究の傍らエッセイなどを執筆している。』
私は「アフリカにょろり旅」は以前読みました。
にょろり旅の時は著者はすでにウナギ研究にまい進していました。世界中のウナギ18種類全部の採集があと一歩に迫り、最後の1種「ラビアータ」採集の危険で面白い旅の記録でした。
本書うなドンはにょろり旅に書かれていることより前の出来事がほとんどです。
青山さんは、なぜウナギ研究をしようと思ったのか。
青年海外協力隊員として南米で活動。そこで自分の知識や技術の限界を知り、もっと勉強したいと思った。でも、そういう面倒な人間を受け入れてくれる研究室はなく、協力隊の時の人脈で受け入れてくれたのが東大の塚本教授だったわけ。もちろん試験に受かるためには猛勉強をしたとのこと。
そして塚本教授の悪魔のささやき?のおかげでそれまで関心もなかったのに「決めました。ぜひウナギやらせてください!」と、ウナギ進化の研究をすることにしてしまったのです。
こういうのに魅せられて捕まる人っているんだなあ、私なら絶対に遠慮したい誘惑に・・・・。
ウナギの知識がなかった青山さんはまたもや猛勉強をしたようですが、ずっとやってきたわけでもないので付け焼刃状態で、たった一人でフィールドワークへ。よく生きて日本に帰ってきたなあ。しかもそのおかげでウナギにどっぷりつかって。
そしてウナギ全種類採集のにょろり旅が始まりました。マレーシア、インドネシア、そして南国の楽園タヒチ!塚本教授、青山さん、後輩の渡邊俊さんの3人で。(渡邊俊さんは、その後のアフリカにょろり旅でも一緒でした。)
タヒチでの採集がこんなに大変だったとは驚きです。南国の楽園という観光地のため物価は高く、観光に来ている外国人は自然保護意識が高くて、ウナギ採集を環境破壊と同等に厳しく見る。現地の人は、何やってんだか・・・くらいにしか見ないのに。観光客に見つからないように行動しつつ、極貧生活。またまた3人とも、よく生きて日本へ・・・。
フィールドワークをやる研究者って本当にすごいなあと、感心しました。
地震以後本を読んでも、いつもだったらきっと面白かったり感動したりしたはずのものが頭の中を素通りして行きました。
ちょっと本に申し訳なかったな、でも仕方ない。
被災された方々が、前途多難ながらも少しずつ前進している様子を遠くから見ているだけですが、そんな時にちゃんと頭に入ってくる本に出会えました。
震災とは全く関係がない本ですが、生きる力にあふれていて気持ち良い本、そして生きる力がみなぎっている人たちでした。すごく面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
もう、だいすきです。
疲れている時に読んだのでなんだか元気になりました。
ひとつのことに熱中できるのってすてき。
投稿元:
レビューを見る
ウナギの採取しているとき、タヒチの観光客に生態破壊している悪い奴といった白い目で見られている姿を想像するとおかしい。地元の人より観光客の方が環境保護の意識が高い。地元の人はウナギを捕りに来た日本人を面白がって見物し、ついさきほどは台湾人がウナギを捕りに来たと教えてくれる。アジア人はどこまでにウナギ好きだと地元の人にあきれられる。ライバル研究チームが来ていた!どこまでもウナギ捕獲を通しての地元民とのふれあいですが、殺気立った意気込みは言葉以上に伝わるようで、あくどい手のうちにはまり込むこともなく、とても親切な方との出会いが印象的です。
投稿元:
レビューを見る
「アフリカにょろり旅」の続編ですが、時系列的には前になります。今回のメインはタヒチで、アフリカに比べたらさすがにインパクトに欠けました。それでも俺は行きたくないけど(笑。
投稿元:
レビューを見る
うなドンとは,うなぎ研究界のドン・キホーテ~地方私立大学を卒業したジュンは南米ボリビアで海外青年協力隊として無力を悟り,博士という肩書きの強さを知って帰国し,東京大学農学生命科学の塚本教授に拾われ,カジカの研究をやる積もりが,うなぎの研究をすることになった。未だに生態が知れず,テーマとして設定している研究者も少ないからだ。世界に分布している鰻の種類は18種類で,標本を集めるために海外に行けることも理由だ。インドネシアに単身で乗り込み,バリの市場で仕入れようとすると,集まるのは田鰻ばかり,海岸で知り合ったちんぴらが集めてきたものの中に1匹だけ見つかって,高い代金を求められそうになり,気合いで跳ね返し,用意した代金を押しつけて逃げ出し,標本は5kgの塩で水を抜く。ジャワではシラス獲りのお爺さんに漁を教わり,ボルネオではラマダンでふらふらになりながら,断食とは無関係の山奥のボスの世話で,電気ショッカーでも見つからなかった鰻を青酸カリを川に流してようやく手に入れた。DNAの解析で進化を解明しようとするアプローチには,ドイツと台湾も名乗りを上げ,世界初でなければ博士号取得に赤信号が点ると焦り,南の楽園タヒチにメガストマを求め,教授と後輩と3人で乗り込む。地元民や観光客に胡乱な奴らと見られながら,リゾートの川で鰻を捕らえるが,どれもマルモラータばかり。千メートル級の山地に入るには,一番安いレンタカーでは困難と判断し,二日限定で借りたダイハツの4輪駆動も無茶な運転でシャフト部分を破損させてしまう。裏タヒチに乗り込み,日帰りの予定で海岸線から川に入り込むが野宿を余儀なくされ,食料も水もなく遭難寸前に現地の住民にバナナと揚げパンと生とおぼしきハリセンボンを馳走になり,タヒチは物価が高いから十分な金を持参しろと説教される。メガは見つからず,自分の身体を使って研究対象を取得しようとする手法は時代遅れかも知れないが,愚直に自分の道を進むべきだとウナギ研究界のドン・キホーテを自覚する。ニューカレドニア,フィジー,西サモアでメガは,あっけなく捕獲できた。2005年,白鳳丸の研究航海でニホンウナギの産卵地がグアム島付近の海山であるとことが判明し,マスコミの取材に対応したのは,忙しい塚本教授に代わった僕であり,インド洋に向かう研究航海を主任研究員となったのも僕だった~東大の研究者というと厳格なイメージだが,全くハチャメチャ。本の題名に使われているタヒチの話が秀逸で,読みながら笑わせて貰った。川で岩を持ち上げ大声を出してウナギを獲っていて,靄が晴れた途端に,上から観光客の視線を浴び,必死で誤魔化す・・・レンターカーを壊して応急処置を行ったが,自分の金で弁償すると言っていたはずの教授が,前輪付近を丁寧に点検した方が良いよと言い置いて逃げ出す・・・日本人を見たことのないタヒチ現地民に説教される・・・
投稿元:
レビューを見る
東京大学の海洋研究所で、ウナギ研究に携わる著者の、ウナギ探し旅行記。ウナギの産卵場所特定のニュースでは、大きな話題になった。「東京大学」の「研究」と聞くと、仰々しいものを感じるが、読んでみると珍道中の連続である。「うなドン」のタイトルもいい。「ウナギ研究界のドン・キホーテ」の略であり、決して「うな丼」ではない。日本でも、食材としてたいへんなじみのあるウナギが、まだまだ未知の生き物だったとは、それこそ、ニュースになるまで知らなかった。この著者たちのような人々が、文章にすれば、おかしさいっぱいであるが、真剣に、ある時は危険と隣り合わせ、またある時は、人の優しさに触れながら、謎の解明にむけ努力する姿は、ただただ応援したくなる。がんばれ!うなドンたち!
投稿元:
レビューを見る
東大の研究室の先生と院生がドン・キホーテのようにウナギの研究のために世界を旅するノンフィクション。爆笑できます。こういう研究にお金を出す日本が大好きです。
投稿元:
レビューを見る
前作「アフリカにょろり旅」が強烈だっただけに・・・・。
南の楽園タヒチへのにょろり旅=うなぎを採取する旅は、たぶん「アフリカにょろり旅」前史。東大の先生と院生が徒手空拳のドンキホーテみたいにうなぎ採取に立ち向かうのだけど・・・・・。
裏タヒチを彷徨い、野宿し、地元の子供の哀れみを受け、手向けられたバナナを貪り食う最高学府の人々。そして結局、求めるウナギは採取できず・・・・いったい国費を使って何やってんのかと。まあ、科学には金がかかるし、無駄金も必要、事業仕分けしろなんて野暮なことは言わない。こんな人たちのパトロンでいられる国民であることを誇ろう。
投稿元:
レビューを見る
「脳みそグワングワン」を超えた「魂グワングワン」を求めての、南の楽園にょろり旅のお話。研究室を飛び出ての未知への冒険です。ただ、その舞台はまだまだ人類未踏の地が多かった博物学の時代と違ってリゾート地の裏側だったり。研究対象への執拗な執着ももちろん、そこに至るための人とのふれあいにおける奮戦がユーモラスに語られます。著者の行動のエネルギーは「うなぎラブ」だけじゃなくて、かなりの「ひとラブ」から生まれていると思いました。
投稿元:
レビューを見る
うな丼ではなく「うなドン」。
『アフリカにょろり旅』が相当おもしろかったので、こちらも図書館で借りてきた。こちらは、にょろりを研究することになったキッカケ〜インドネシア・タヒチでのにょろり旅、インド洋での研究航海までが書かれている。メインはタヒチの話だよね。行ったことはないけれど、かなりオシャレな観光地のようで研究も今ひとつ盛り上がってないような? やさしい人が多そうで皮で一夜を明かした後のバナナの差し入れはほんとに美味しかったと思う。
現地の人との交流が研究を加速させている!?
投稿元:
レビューを見る
東大でウナギの研究をされている研究者の爆笑旅行記。
日本でとれるウナギが、インドネシア近辺で産卵され、回遊してくる魚であることを突き止めて研究グループだが、とても大学の先生がやっている話とは思えない調査である。インディージョーンズか何かかと間違ってしまうくらいの世界。しかし、ずいぶん危なそうなことをやっているわりに、安心して読んでいられるのは、日本よりももっと所得が低いながら、困っている人に食べ物を分けてくれるタヒチや現地の人たちの純粋な気持ちがあるからだ。
インドネシアに初めて訪れた時に、ちょうどラマダンの時期で24時間断食しようとして耐えられなくなった筆者(本当は、一日の決められた時間に食事をしてもよい)。そして、いよいよ耐えられなくなって、食事ができるところを探す様子などは、だれでもできそうだがやっぱりこの筆者でなければできないと思わせるところがとても良い。
こんな大学の研究がまだあるんだ、という新鮮な驚きもあっておすすめの一冊です。
投稿元:
レビューを見る
ニホンウナギの産卵場所はマリアナ海溝付近にあると発見した東京大学海洋研究所のもう一つの姿は世界中のうなぎを探して回るうなぎバカ達でもあった。
ウナギ界のドン・キホーテ略してうなドン。
アフリカにょろり旅と言うのが面白そうで読みたかったが、偶々古本で2冊目のこちらを見つけた。
インドネシア編ではラマダンを勘違いし、他の人たちが食事する夜明け前はぐっすり眠り、昼間は出かけてウナギを探しラマダン中の人々の冷たい目に迎えられ、夜他の人たちが食事を終えた後で帰ってきてひもじい思いをする。
ウナギ取りに連れて行かれた近所のボスの所では電気ショック漁では漏電のため魚より前にボスの手下が感電しまくり、
最後の手段は川に毒を流して魚を一網打尽にする提案に対し、その場の空気を読まずに「ウナギウナギウナギ」を連呼し、なんでやめると言わないのだと言うボスを押し切りウナギをとる。
まあむちゃくちゃです。
タヒチ編では同僚を置き去りにして四駆を調達したついでにビーチのカフェでまったり。
ウナギ取りの川では白人観光客の目(魚取ってると自然破壊だとかうるさいらしい、一方でその白人たちも普通に四駆で川を渡って遊んでたりするのだが)に耐えかね、ウナギ取りではなく川遊びをしている風を装ったり、
タヒチの奥地の川を遡上し意地を張って野宿するわ、今は使われてないマフィアの屋敷に忍び込んでヤシの実をとるわで最後は遭難したと間違われ近所の子供にバナナをごちそうになったり、
そうしながらも目的の種類のウナギはとれずに別のウナギは捕っては捨てを繰り返す。
なんでそこまでするかと言うと最初は博士号の論文目的のはずが、途中からはほとんど知られていないウナギの生態を知りたいからということのみ。
しかしその続きがウナギの産卵場所の発見につながりそれまで18種と知られていたウナギの新種をフィリピンの干物で見つけたり(この話はまだ刊行されてないらしい)につながっている。
投稿元:
レビューを見る
ウナギの全種 コレクションに挑み
前作ではアフリカにいったが
これは インドネシアやタヒチに採集に行ったときに模様を面白おかしく書いたノンフィクション。
種同定がおわったウナギを足でけったり
レンタカーをこわしても黙って返したり
たくさんウナギをつっても 目的のウナギでないと ぞんざいに扱ったり
ラマダンの最中の村に入って公衆の面前で水をがぶのみしたり
読んでいて とても不快に感じることが多かった。
野生生物の採集は大変なことだと思うが、研究者としてもう少し民度を上げてほしいと思った。DNAだけでなく餌環境や温度、個体群のサイズ分布
などいくらでも調べることはあるだろうに、狭量である。
またタヒチにいない種類がニューカレドニアやフィジーにいたということは
種の拡散がどうなったかどう説明できるのか研究のこと書いてほしかった。
生き物に対する愛をもっと書いてほしかった。貴重な体験という素材を活かしきれてなくて残念。
ところどころたとえ話などを効果的に用いてあり、また熱帯の雰囲気や疲労感の記述など、文章力は評価できる。