紙の本
それぞれの年齢で
2012/01/26 15:14
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投稿者:ゆな - この投稿者のレビュー一覧を見る
紅玉いづき先生が目的で購入しました。
十九歳を果てしなく過ぎた年齢になってからこそ読みたい物語が詰まっていました。
この本を手に取ったのがこの年齢でなかったら、きっと感想も変わっていたはず。
何年か後に読み直しても、感想は異なっているかもしれません。
本当に十九歳の時に読んでみたかったとも思いました。
紅玉先生の「2Bの黒髪」はとてもよかったです。
文中の一言のセリフを自分の宝物にしたい!
そんな出会いが、この物語の中にありました。
ただ、他の物語すべてが自分にしっくりと来たわけではなかったので
全体評価の星は一つ減らして4個にします。
紙の本
先の長い人生の、はじめての大きな転機
2011/03/14 00:04
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
柴村仁「×××さんの場合」紅玉いづき「2Bの黒髪」橋本紡「十九になるわたしたちへ」綾崎隼「向日葵ラプソディ」入間人間「19歳だった」の、いずれも19歳を主人公とした短編集。
個人的な好みでいうと「×××さんの場合」「2Bの黒髪」が良かった。前者は19歳の女性とそれを取り巻く人間模様を様々な視点で描いているのだが、オチがブラックでゾクッとした。まさか募金活動を持って来るなんて…。後者は追い込まれる中で少しでも這い出ようとして、Webマンガで表現していく姿にリアルを感じた。
「十九になるわたしたちへ」はむしろ叔父さんが主役の様な気もする。だから年長者から見た19歳という感じなのだけれど、テーマとは関係なく上手いと思う。「向日葵ラプソディ」は19歳の理由があまり感じられなかったが、短編でおさめるのはもったいない気がする。
作品を並べると色々と浮き彫りになることがありすぎて、かなり危険な企画だと思う。
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シンプルですが、面白かった!という言葉が1番当てはまる気がする。19歳ならではの思いや葛藤、青春がぎゅっと詰まっている作品集でした。思わず微笑んでしまったり切なくなったり。大人と子供の境目で迷う少年少女たち。青春ですね。19歳に近い年齢の方々にぜひ読んでほしい。きっと主人公たちと同じ目線で物語に入り込む事ができますよ。それにしても入間さんの書くバカップルは公害レベル。褒めてますよ。
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綾崎さんと紅玉さんと、柴村さんが入っていたので。。
入間さんは、初めてだったから少し読みにくい感じもした。
柴村さんは、「プシュケ―」三作しか読んでいないから、あぁ、こういうのも書くんだなぁ…みたいな。
綾崎さん、最初の5行がすごく綺麗だなぁと思った。中身は時々笑えたり(笑)
ここにも“舞原”が出てくるのか―――って、まさかのあの人!!みたいな(笑)
紅玉さん…やっぱり、この人が書く話は、自分の肌に合うんだと思う。。
橋本さん、この話が一番、青春…19歳だと思った。
なんか、一番合っていた気がする。
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疲れたなぁと思った。なんにもしてないのに。なんにもしないことは、どうしてこんなに疲れるんだろう。
紅玉先生のこの一文が胸に言葉が突き刺さった。
私が今その状態。やっぱりこの人はすごい、そして大好きだと思った。
何かをすることで疲れたいという渇望は、誰しもあるものなのかもしれない。
しかもそれが自分で満足できる虚脱感。そんなの難しい事だって分かってるけど、若いから絶望もするし希望だって見出してしまう。
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入間人間「19歳だった」
柴村仁「×××さんの場合」
綾崎隼「向日葵ラプソディ」
紅玉いづき「2Bの黒髪」
橋本紡「十九になるわたしたちへ」
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“「これでー、いーのだーっと!」
脳が卍型になって回転しているような爽やかさだった。頭の中身を覆っていた靄は完全に取り払われて、あるのは希望と高揚、そして鼻歌だけだ。彼女もついてこないほどのテンションで駅の中を駆け回り、壁に爪を引っかけ、べりっとなり、笑う。
狂騒、という言葉がこれほど相応しい状態もそうそうなかった。狂っているし騒いでいる。俺は自身の発想に酔いしれ、19歳のバカさ加減を不足なく発揮する。
ループ現象は彼女に始まり、彼女に終わる。
そしてすべての鍵を握るのは、彼女の『記念撮影』にある。
数回目で気づき、疑い、距離を置いていたこの結論に再び歩み寄る。
この考えの方向性は、絶対に間違っていない。
これだけ強い確信があるなら、きっと俺なりの『本当のこと』にできるはずだ。
△”
「19歳だった」入間人間
「×××さんの場合」柴村仁
「向日葵ラプソディ」綾崎隼
「2Bの黒髪」紅玉いづき
「十九になるわたしたちへ」橋本紡
入間さんのループ話が読めて嬉しい。
ループの生々しさと、二人のバカップルさが堪らない。
他の作品も、読むにつれ違う面が現れるっていう感じで楽しめた。
“「あのさ」
「なに」
「そんなふうに全部、手に入れていいのかな」
ああ、トモ、また不安になってる。叔父さんの顔が浮かぶ。お父さんの顔が浮かぶ。誰もが好きに生きられるわけじゃない。
だから言った。
「当たり前じゃないの」
チャンスがあるなら、わたしたちはためらっちゃいけないんだと思う。今、ここにわたしがいて、トモがいて、互いのことを思っている。たとえ半年しかないのだとしても、だからこそ限られた時間を大切にすべきだ。すべてを手に入れるのはトモだけじゃない。わたしだって同じように、すべてを手に入れるのだから。
時間は流れる。どんどん。ためらったら、失うばかりになってしまう。
そんなの嫌だ。”
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電撃文庫出身の作家5名による「19歳」をテーマにした短編集。
作家それぞれのカラーは出ていたと思うが、悪い意味で色が濃すぎる印象を受けた。せっかく複数の作家で構成されているのに、そのバランスが悪かった。
その作家を知るにはちょうどいい読み物であるとは思うし、また、「19歳」というキーワードをもとに作家ごとの視点で書いているので、発想そのものを楽しむことはできる。
ただ、一冊の本として出すには少々お粗末な感が否めない。企画側の熟慮が必要であるように思う。
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綾崎隼さんと柴村仁さんの2本が読みたくて買った本でしたが、初読の入間人間さんの無限ループがかなり面白かった…。
19歳ってこんなだったなぁって共感する部分もあって、少し懐かしかったり(笑)
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「19」という共通テーマで書かれた短編集。短編集なので入間人間もいい感じの長さで楽しめるし、なにより5人の作家を楽しめるおいしい本。
個人的には柴村仁の「×××さんの場合」が一番インパクトが強かった。女子の内面がうまく出てると思う。紅玉いづきは相変わらず泣かせてくれるし、入間人間は案の定カップルがイチャイチャしてるだけだし。エンターテイメント的な部分もあった綾崎隼、橋本紡も安定感のあるいい恋愛ものでオススメ。
どの話も19歳前後の人としての曖昧さが出てる。大人でも子供でもないと一番意識させられる年齢であり、とりわけ内面的に自分とは・・・という曖昧さを強く覚える歳でもある。19歳の時浪人した挙句、かなり迷走してたから余計共感してしまった。
少し話が脱線してしまったが、どの話も個性全開で面白いので、少しでも気になるなら読むべし。
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入間人間 「19歳だった」 ループ物素敵、ある意味彼女の起こした残酷な奇跡に翻弄される主人公の葛藤と努力が面白買った。
柴村仁「×××さんの場合」 計算高い女性の視点とそうでもなかったりは妄信的な男性視点 いいと思います!
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職場から発注できなかった(品切だった)一品。
畜生早く読みたいんだなんなのこの好みのキャスティング読みたい読みたい読みたいぃい!
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「19歳だった」は面白かった。というか、カップルがかわいかったな。「2Bの黒髪」はいろいろと身につまされすぎて、泣きそうだった。
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入間人間/20になると同時に大人の階段を登ってやろう。クリスマスデートに臨む男(19歳364日)の苦難の2時間半
柴村仁/×××さんはバカ?それとも?—複数の視点から見た女性(19歳?)の話
綾崎隼/自分探しに出た19歳男子。鈍行列車で美人にかつあげに会う。boy meets girl...?
紅玉いづき/やる気の失せてしまった浪人生。19歳の巫女を漫画で描く。
橋本紡/かつて19歳だった高校教師とこれから19歳になる高校生男女の物語。
MW文庫1周年記念作!
どれも力作ぞろいなので、好きな作家目当てでも、新しい作家探しでも、きっと楽しめます(ただし19歳以上推奨)
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それぞれの作者が19歳をテーマに書いた短編集。
作者によっては好き嫌いが別れるかもしれないが、楽しく読みました。