佐藤さとるファンタジー全集 ４ ふしぎな目をした男の子

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コロボックルのどんなすばやい動きも見えてしまう、ふしぎな目をした男の子タケルと、へそまがりのコロボックルの老学者ツムジのじいさまが友だちになった。滅多にない才能を持つタケルとすっかり仲良くなったじいさまだったが、歳をとるにつれて新しい本当の友だちが必要だと考え・・・。それから数年、タケルが小さいころ遊んだ池がすっかりあれてしまった。この池をすくおうとする少年たちと、かげでそれを助けるコロボックルたちとの楽しい物語。

コロボックルを見られる才能・・・夢みたいなその力を持った男の子タケルとツムジのじいさまの交流は、本当のおじいちゃんと孫みたいでとてもほのぼのします。もしもこういう経験ができたら素敵だろうなぁと、コロボックルシリーズを読んだ人なら一度は抱く野望だと思う(笑)大人たちが壊してしまった池を、子供とコロボックルが救っていく最後の流れも、押しつけがましいところがないのに自然を大切に思う心を思い出させてくれる。何度読んでも、私にとってはなくてはならない物語の原風景を見せてくれる大切な本です。

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せいたかさん（と家族）が登場しない初めての作品。
どうやらこの物語の時点では、コロポックル山には住んでいないらしい（時折遊びに来るらしい）。
かわって新しい「人間の友だち候補」が登場。

コロポックル側も、これまでのメインキャラ陣はほんの脇役で、
つむじ曲がりなツムジイと、修理屋のトギヤ、その長男のツムちゃんがメイン。

双方で世代交代が進み、新しい関係の萌芽を感じさせる。
コロポックルが人間と積極的に交わろうとしたり、
コロポックル界の問題ではなく、人間界の問題に介入してみたり。