紙の本
すばらしい
2014/01/08 19:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ginga.k - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説一番の見所(であろう)ブラック・ジャックによる勝負は、とても引き込まれるシーンだ。読んでいる間、ずっと自分もトゥイードルディムの泳ぐプールにいる気分になった。
そしてボイルドとの決闘。ウフコックの決断、そして彼によって成長したバロットのその後の行動、一連の終結はどれをとっても感動出来る。続編のマルドゥック・ヴェロシティも読んでからだと、このシーンにまた違った感慨を見いだせるかも。
とにかく、二人が今後とも有用性の証明を賭けて戦い続けることを応援したくなる、ハートフルな最終章だと思う、是非最後まで読んで欲しい。
紙の本
何が違う
2022/01/03 18:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度は互いに認め合い最強コンビとしてタッグを組んだボイルドとウフコック。しかしウフコックはボイルドと分かれバロットのバディとしてボイルドと闘う。一体何が違うのか?読めば読むほど深い物語。
紙の本
生き直すために
2018/05/26 21:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
なによりブラックジャックの場面が秀逸。そして壮絶な過去から全てを閉ざしていた彼女が一歩を踏みだすための物語。
投稿元:
レビューを見る
1/3が由緒正しい厨二SF、
1/3が伝統的なギャンブル小説、
1/3がもはや様式美すら感じるアクションもの。
伊藤計劃的に言って、エンターテイメントの野合。
ただし極めて楽しい。
新鮮さと美しさには欠けるけども楽しい。故に満点。
投稿元:
レビューを見る
ひさしぶりの読み直し。
この本を読んでいつも思うのは、作者は心理学の理論をかなり取り入れて
書かれているのだろうということ。
・焦げ付き
これは「固着」ということばをイメージさせる。
固着はフロイトが提唱した理論の中の言葉。
それから、少し元の理論(ベイトソンが提唱)と意味が違っているが
・二重拘束(ダブル・バインド)理論
・流動性知能・結晶性知能
この解釈、はじめはこれも一般的に言われている
「流動性知能は新しい場面への適応を必要とする際に働く能力」
「結晶性知能は経験の結果が結晶化されたもの」
というところと矛盾しないだろうか、逆のことを書かれていないかと
思ったんだけど、読み返すと成程と納得する、
とても文学的でもあり論理的でもある、素敵な説明だと思った。
投稿元:
レビューを見る
2巻で大体出尽くしたんじゃないかと思っていたらさらに凄いものを見せられました。
そりゃ人気あるなあと納得します。
途中でテンションさがったりもしますが、最後まで結構楽しく読めました。
全巻通してみると、読んでみて良かったと思います。
少なくとも読んで損をするということは絶対にないです。
人によってはそれこそフェイバリットになる、そうなれる本だと思います。
もし迷っている方がおられたら是非。
投稿元:
レビューを見る
前巻(第二巻「燃焼」)から引き続き、巨大カジノでのギャンブル・シーンから始まる、最終第三巻「排気」は静と動のコントラストで見せる怒濤の展開。このパートを締め括るブラックジャックの駆け引きも、ディーラーのボス、アシュレイの登場で、さらなる心理戦へ突入するかと思いきや、手の内を読むことの出来ない鉄壁のアシュレイを前に、ドクターやベルが見守るなか、自問自答を繰り返すバロットのヒリヒリした内面が描かれる。
この辺りが最もコク深いシーン。ベルに負けず劣らずのアシュレイの深いキャラ造形に、敵意を燃やしたり懐柔されたりと、読んでるこちらもバロットと共に翻弄される。しかし、決着が(何となく)判っている、こういうシーンっていうのは、書き手の真価がシビアに問われる部分だと思うが、流石に幾たびも練られているだけあって予定調和を感じさせず、そればかりかサプライズな展開も用意され、きっちりハラハラドキドキさせてくれる。お見事!
カジノで得た謎の開示を経て、クライムサスペンス調にねじくれていくストーリー運びも巧みで、これまた当然判りきっていたボイルドとの最終決戦に大いなる必然性をもって移行していく。しかしこの最終決戦、アニメ文脈を真摯に踏襲している冲方氏だけに、独創的でサイバーな躍動感が細部に至るまで脳内に訴えかけてくる。つまり、テキストなのに映像で理解していくような感覚。重力を操るボイルドの「上に向かって落下する」等の表現は、実に映像的で質量まで伝わってくるようだ。
全篇にわたって貫かれてきた、バロットの成長(再生)の物語は、ウフコックがラストにターン(変身)した “武器” を象徴として、救済から希望へと昇華していくが、もうひとつ、ウフコックを中心とした、バロットとボイルドが織りなす三角関係愛憎ドラマとしても楽しめたなぁと改めて思った。かなり変わった三角関係だけれど。
しかし、文句なしの傑作! 第一巻前半のグダグダした読みづらさに挫けず読み通して良かった。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。いきなり完全版で読んでしまった事を後悔。03年版を読んでの完全版にすればよかった。ブラック・ジャックでの対決シーンは、詳しいルールがわからなくてもプレイヤー同士の緊張した駆け引きを一緒になって体験した感覚で読める。ラスボスとの銃撃戦は脳内映像化可能な次元で描写されていてすごくのめり込む。劇場版予習のつもりで読んだけど、既に映画見た感じで大満足の小説だった。
投稿元:
レビューを見る
第三巻の前編はカジノの場面だが、その描写が凄い。ブラックジャックのルールを知らない、一度もやったことのない人でも緊張感を感じ取ることができる。
ただ、何故か読み終わった後に達成感がなく、疲れだけが残ったのが残念だ。
投稿元:
レビューを見る
やはり読み応えにある作品が、より厚みを増したと思う。
映像化されることで、緊迫したカジノシーンがどのように
表現されるかが楽しみ。
短編も読んだが、その後の物語も読みたい。
投稿元:
レビューを見る
三部作完結編。
殻の中に閉じ込められ、煮殺されかけたヒロイン、ルーン・バレット。彼女が自分の意志で選択し、自分の意思を持って歩みを進めていく「本当の戦い」がここにいたってようやく始まることとなる。
ウフコック、イースター博士の魅力もさることながら、前作に登場したベル・ウィング、そしてバロットの前に立ちふさがる凄腕ディーラー、アシュレイのキャラクターづけが王道ではあるけれど魅力的。主人公が輝くためには名脇役が必要なのであるということも改めて実感した。
また、一巻にちりばめられていた伏線や言葉遊びが、ここで見事に回収されているのにも感服。ものすごく楽しんで読めたシリーズでした。
投稿元:
レビューを見る
後書きによると、この完全版によって物語の流れがよりスムーズになっているそうだが、私にはとても読みづらく、展開に乗り切れなく感じられた。それでも最後まで読んだのは、設定やキャラクターに魅力を感じたから。文体との相性が合わなかったので、マンガから入れば良かったと思う。
投稿元:
レビューを見る
<完全版>の最終巻。
聞くところによると、今回のリライト、<全改訂版>と<完全版>では違うらしい。
<全改訂版>に於いては、より読みやすく、物語進行などにも手を入れられているそう。
そっちも読んでみたいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
やっと読み終わりました。
結論から行くと、そこに落ち着きますか、って感じでした。
自分にあることの知識がない所為で、ちょい間延びした部分もあったけど、文字じゃなくて画にしたらテンポが速かったのかな、と。
それから、あとがきや解説を読むにつけ、大本の方も読んでみたくなった。
激しく今更なんだけど。
それとは別に、ウフコックとボイルドがあんなことになった原因の物語も文庫3冊で出てるみたい。
そっちは追々買って読むつもり。
投稿元:
レビューを見る
いやぁ、一気に読んでしまいました。最高ですね。パロット&ウフコックとボイルドの戦いの凄さ。途中に、パロットのカジノでの活躍もあり。第24回SF大賞を受賞作品だけのことはあります。ただ、これは完全版という事で、初期の作品にかなり作者が手を入れたようです。