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紙の本
書聖と称された一人物に迫る。
2020/08/07 19:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親に影響されて、小学校5年生の時に約1年程書道教室へ通っていました(約1年しか通わなかったのは、その期間で飛び級の繰り返しにより小学部の最高位に到達してしまった為)。母親は師範の試験が近づいていた頃で、多くの書体の練習をしていました。それを間近で垣間見ていた時に王羲之を知りました。楷書体が私の好みで、それ以来王羲之の書体を見入るのが好きでした。ちょっと癖はありますが、他の書家に比べると癖自体はかなり少なめである所が好きで、また右への『払い』が好みでした。
そんな王羲之に関する本を見つける事が出来て狂喜乱舞したい気持ちでした。王羲之の生きた時代の様子から始まり、当人の生きた中での様々な考えまでが著述されています。
殊に興味を惹いたのは、当人は書家ではなく、役人という勤め人だったという事でした。てっきり書家だと思っていました。
交遊した人たちから書に関して高評を得ますが、本人は道教に傾注する中、何よりも家族を大切にする一人間であった点に共鳴しました。
漢字を書く時いつも感じる事は、その時の自分のメンタル面を映し出している、という事です。字は正直です。また、字は表現力も表しています。自分で納得がいく様に書けた字はいつまで眺めても飽きません。文字はその人の心の鏡だと言える気がします。